大会プログラム

特別講演 (L2)

9月19日(金) 14:00 - 15:30 会場:IB館 大会議室
    渡辺歌子
    歌唱の表現力に「意味の生まれる気配」が宿り、私たちは時にそれを「感じる」ことがあります。本招待講演では、渡辺歌子さんに歌唱の表現力が、「感情と認知の統合」を促すことについて、実演を試みていただきます。企画の趣旨は、歌によって心が動く仕組みについて講演者が語るのではなく、その心の動きのかすかな気配を講演に参加される皆さんに感じていただくことにあります。コンサートホールではなく、講義室で渡辺歌子さんの歌唱力が皆さんに語りかける時に、どのような意味が生まれるのかを心ゆくまでご堪能ください。


    渡辺歌子氏 プロフィール
    1968年、シャンソンコンクールに入賞し、銀巴里オーディションへの合格を経て、プロ歌手としてデビュー。ニューヨーク在住(73年より78年まで)による活動の中断後、歌手活動を再開し、TV、新聞、ラジオ等多数のメディアに出演。

89年、ロシアの世界的詩人でシンガー・ソングライターのブラート・オクジャワと出会い、同年、ヤクルトホールにおいてジョイントコンサートを開催。以後、その作品をレパートリーに取り入れ、91年には、自ら主催者となり「オクジャワチャリティコンサート」を開催し、2001年には、モスクワで開催されたオクジャワのインターナショナルフェスティバルに、ただ一人の日本人アーティストとして招かれる。また、ポーランドの国民的歌手エバディ・マルチックとの交流をはじめ、グローバルな活動により、シャンソン復興の旗手として期待されている。

これまでに、東京FMホール、草月ホール、パルコ劇場、サントリーホール、新国立劇場などでソロ・リサイタルを開催。『遠い道』『小雨降る径』『さらば光・風・バラよ』『グルジアの歌』などのCD作品を発表。

2003年、スタジオブラートを開設。発声のための呼吸法(アーテム・トーヌス・トン)を学び、2007年にはドイツの身体・精神療法士マリア・ヘラー女史からライセンスを取得。ロシアの演技論法であるスタニスラフスキーシステムを歌に取り入れる等、常に高い表現力を追求。
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