大会プログラム
ワークショップ5 (WS5)
9月20日(土)
15:40 - 17:40
会場:015講義室
嶋田総太郎(明治大学)・永井聖剛(愛知淑徳大学)
永井聖剛(愛知淑徳大学)・佐藤徳(富山大学)・守口善也(群馬大学)・嶋田総太郎(明治大学)
まず永井より実験心理学的な立場から、身体運動が認知に与える影響(腕の大きな運動が広範な認知情報処理を導き拡散的思考を促進する、など)についての話題提供を行い、身体化された認知のメカニズムについて考える契機を与える。次に佐藤先生より、ある結果を引き起こしたのは自分自身であるといった、主体としての自己の感覚(自己主体感)に関する話題提供をしていただき、感覚フィードバックの予測や先行思考との一致などの要因の影響について議論する。次に神経心理学の立場から守口先生より、アレキシサイミア(失感情症)の患者の自己認識・メタ認知に関する話題提供をしていただき、自己身体感覚や感情が認知に与える影響について考える。最後に嶋田が、コミュニケーションの中でミラーニューロンシステムがどのように関わってくるか、特に「応援」を題材として2者間の脳活動の機能的結合解析による結果について報告する。身体・運動と認知の関係について、これらの多面的なアプローチによる題材をもとに自由な討論を行う。身体と認知の関係は、古くから指摘され続けているが、未だに解明されていない重要なトピックの1つであり、最新の知見を共有するとともに今後の研究の方向性を探る。