JCSS2007

日本認知科学会 第24回大会 @ 成城大学

大会企画シンポジウム『来るべき認知科学の姿:戸田正直の夢から』

エッセイは引き続き募集中です。


 野生環境(戸田正直(1992)、『感情』(東京大学出版会)、p.6)において、人々は焚き火を囲んで物語を繰り返し、多くの獲物を倒した名人の想い出に時を忘れたり、明日の狩りや食物探しの情報を交換したりしたことでしょう。日本認知科学会の初代会長であった戸田正直先生が亡くなってちょうど一年になる第24回大会の会期中に大会実行委員会企画のシンポジウム『来るべき認知科学の姿:戸田正直の夢から』は、このようなたき火を囲んだ物語りの現代版を目指しています。
 日本認知科学会の大会が開催されるようになってからほぼ四半世紀、1956年といわれる認知科学発足の年からは50年が過ぎようとしています。学会が創立された頃、あるいはそれ以前に思いを馳せ、その頃から見通したとき、認知科学の現在そして未来はどのように見えるでしょうか。単に昔を懐かしむのが目的ではありません。これからの認知科学会のあり方を考えるために創立当初の頃の志をもう一度振り返ってみようという狙いです。

そこで
	Toda, M. (1970). Possible roles of psychology in the very distant future. General Systems, 15, 105-108.(Toda, M. (1982). Man, Robot, and Society: Models and Speculations. Martinus Nijhoff.に再録)
および、その日本語版である、
	戸田正直 (1971). 心理学の将来. 日本児童研究所編、『児童心理学の進歩1971年版』東京:金子書房.
を会員の皆さんとともに読み、そこに描かれた来るべき人間社会科学の姿と認知科学の現状を重ね合わせつつ、ご一緒に認知科学の未来を考えてみたいと思います。
 これらの文献は大会ウェブサイトからダウンロードすることができます。(ここから)
(http://jcss.gr.jp/meetings/archive/toda-hatano-future.pdf)

また、これまでにご応募いただいたエッセイもこちらで公開しています。
 1. 予稿集に掲載したもの
 2. 予稿集締切後の追加エッセイ
 3. Some 'survival psychology' for sustainable development of society
     Charles Vlek, University of Groningen, The Netherlands

【エッセイ募集!】
 戸田先生と研究や教育に関して密接に協力されていた北海道大学の山岸俊男教授や前会長の三宅なほみ中京大学教授にも「主な語り部」としてご講演をお願いしていますが、そのほかの会員のみなさんにもぜひ、情報の発信者として積極的なご参加をいただきたく、以下の要領でエッセイを募集します。

【テーマ】
1."Possible roles of psychology in the very distant future"/『心理学の将来』を読んでの感想文や、それを日本認知科学会の現在や未来への意見と結びつけたもの。
2.戸田先生の想い出から
 上記の論文を書かれた戸田先生の人となりがうかがわれるもの。国際学会などで著名な学者の講演を目の前で聴くと、その人のほかの論文もよりよく理解できるような気がする。その要領で、人となりから論文の理解を目指すねらい。
3.日本認知科学会設立のころ
 「戸田正直の夢」の部分的な実現であった日本認知科学会の設立前後の様子について、当学会の歴史の一部として貴重な資料になると思いますので、お寄せいただければ幸いです。これは戸田先生が直接登場するものでもそうでないものでも結構です。

 上記のいずれか、あるいはそれらの適当な組合せを綴った文章を募集します。とくに1については戸田先生を全く知らない若い会員のみなさんの応募も期待しています。
 ご投稿いただいたエッセイはプログラム委員会での選考をへて「シンポジウム」で発表していただきますので、ふるってご応募下さい。またお寄せいただいたエッセイを編集し、学会の出版物して発行することも計画しています。大会ウェブサイトでも適宜公開していく予定です。従ってエッセイの複製権は日本認知科学会にお譲りいただいたものとしますのでご了承下さい、ただしこれは執筆者が投稿されたご自分の文章を他の場所で発表されることを妨げるものではありません。

【分量・形式・送り先】
 分量は800字までを一応の目安に自由。ただし800字を超える原稿には200字程度の要旨をつけて下さい。要旨はそれだけで発表されても意味の通るものにして下さい。これにエッセイの内容を一言で表すようなタイトル、執筆者の氏名、所属、会員種別を添えて、下記のアドレスにメールして下さい:

 jcss2007-essay at jcss.gr.jp

【締切】
第一次締切:2007年6月20日
 この日までに届いたタイトル、要旨、または原稿は、大会論文集に掲載される可能性があります。

第二次締切:2007年8月20日
 この日までに届いた要旨、または原稿は、大会シンポジウムで発表の可能性があります。

第三次締切:2007年9月30日
 シンポジウムに触発された新原稿、または改訂稿を受け付けます。

(©JCSS2007実行委員会, 成城大学)