プログラム順
[O2] 口頭発表2
9月19日(土)
15:30 - 16:50
会場:総合校舎B号館
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O2-1試行錯誤を伴いながら連続的な動作を学習していく場合,エラー後の学習をどのようにするのかが重要である.本研究では,系列の学習中にエラーが生じたとき,系列の最初からやり直す場合とエラーが生じた場所からやり直す場合の学習効果を比較した.結果として,最初から系列操作をやり直す方が,その場でやり直す場合に比べて,少ないエラー回数かつ速い平均速度で操作できることが明らかとなり,効率的な学習方法であることが示された.
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O2-2本研究では,ASDの特異な知覚の発生過程を計算論的アプローチから解明することを目的とする.特異な症状が現れる知覚として視覚に注目し,コントラストの強調や不鮮明化,砂嵐状のノイズといった視覚過敏・鈍麻が,環境からのどのような視聴覚刺激によって引き起こされるのかを,構成的手法を導入した認知心理実験によって明らかにする.さらに実験結果をモデル化することで,ASDの視覚世界を再現するヘッドマウントディスプレイ型知覚体験シミュレータを開発する.
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O2-3Neural Correlates of Action and Speech Memory Based Deception: A Near-Infrared Spectroscopy (NIRS) study※大会ホームページでの公開が許可されていません本研究では,嘘と欺きを含む情報の発信者(Liar)とその受信者(Detector)の脳活動を対面状況で近赤外分光法(NIRS)によって同時計測し,嘘と欺きの生成と検出に関わる認知神経機構を検討した.特に,Liarによる遂行(発話と動作)の真偽の口頭報告が, LiarとDetectorの脳活動に与える影響を検討し,嘘や欺きに関わる特定の脳領野を仮定することなく,動作や発話による虚偽に応じた神経基盤の追求が可能であることを検証した.
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O2-4本研究は鏡を見ながら食事すると単に孤食するよりも食品をよりおいしく感じることを初めて報告する。この結果は従来考えられてきた気分(ムード)以外の要因も共食によるおいしさの向上に関係していることを示唆するものであった。さらに大学生でも高齢者でも年齢に関係なく鏡を見るとおいしさの認知は向上した。高齢化が急速に進む日本では高齢者の孤食が社会問題化している。本研究から孤食の問題に対処するうえで有用な高齢者の食認知に関する知見が得られた。