プログラム順

[OS02] 記号と身体性

9月18日(金) 9:30 - 12:00 会場:総合校舎D号館D24
  • OS02-1
    日高昇平 (北陸先端科学技術大学院大学知識科学研究科)
    我々の得る多くの情報は、特定の身体動作と連動しており、逆に、身体動作から動作主に関する多様な情報を得ることができる。本稿では身体動作の潜在的な情報の解読について、計算論的な立場から論じる。具体的に、相互作用のある大自由度である身体運動を,複数のサブシステムの混合とみなし,各サブシステムに固有の力学的な不変量の分析を行った。この分析から、我々が「動作」と自然にみなせる運動系列の分節化が、フラクタル次元の推定により可能であることが示された。
  • OS02-2
    大槻美佳 (北海道大学)
    脳損傷患者における言語症状には、一定のパターンがある。このパターンは、言語システムについて、どのような壊れ方はあり得て、どのような壊れ方はあり得ないかという情報をもたらす。これらの情報は、言語機能を知る手掛かりを与える。今回は、言語の障害の中で、意味カテゴリー特異性のある障害、モダリティー特異性のある障害(入力方法に依存する障害)と称されてきた障害パターンに関して、様々な視点で検討し、言語と脳~身体の関わりを考察した。
  • OS02-3
    橋本敬 (北陸先端科学技術大学院大学 知識科学研究科)
    記号の使用に関してコミュニケーションを3つのレベルに分けることができる.それは,構造依存性を持つメッセージによる言語的コミュニケーション,構造依存性を持たない記号メッセージによる記号非言語コミュニケーション,記号によらない感情などの共有である非記号コミュニケーションである.本稿では,この3レベルの関係において,記号の接地と脱接地がどのように行われ得るかを,主に実験記号論アプローチによるコミュニケーション実験により検討する.
  • OS02-4
    今井むつみ (慶應義塾大学)
    語彙の学習はシステムの学習に他ならない.通常システムを創るためには,最初に目的があり,全体像の青写真があって,そこから必要な要素を考えていく.しかし人は語彙の全体像がわからないのに,要素を学習し要素を学習しながらボトムアップにシステムを構築していかなければならない. 本研究では,色語彙システムをテストケースとして,子どもが色の連続体の中でどのように色を分割し色名と対応付け.色語彙のシステムを獲得していくのかを実験データを基に検討した。
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