プログラム順
[OS11-2] 学校内外の学びをつなぐ (2) ラウンドテーブル
9月16日(金)
15:50 - 18:20
会場:A24(情報科学研究科棟2階)
(2) ラウンドテーブルでは,学校内外の学びをつなぐ(1)に引き続き「学校内外の学びをつなぐ」(2016年9月発行)をテーマに,3組の登壇者にご発表いただく.具体的には,高校数学における学習科学からの研究,大学における芸術教育の実践研究,「野火的活動」(Engeström,2009)における学習の研究の3件で,高校,大学,学校外と,本テーマに沿ったフィールドである.発表の後,参加者とともに3つのグループにわかれ,ラウンドテーブル形式で議論する.
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OS11-2-1高校数学において,式や用語の意味理解が曖昧な生徒,試験を受けて初めて「分かっていなかった」ことに気づく生徒は多い.本研究では,生徒同士が説明し合う協調的な学習(知識構成型ジグソー法)および自らの学習について日常的に振り返りを記述する活動を通して,思考の外化を促すことを試みた.これらの活動によって,式や用語の意味理解が深まること,学習内容やその理解度に関する意識が高まることが示唆された.
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OS11-2-2本研究では大学生の創造的教養を育成することを目的とした芸術写真の授業を実施し、デザインベース研究を行った.授業ではプロの写真家が講師を務め,写真の理論を教える講義,実習,著名な芸術写真の鑑賞と模倣、日記課題による自分の写真創作の振り返り,教室での作品発表が行われた.授業の1年後に実施したインタビューの結果から,写真創作へ参与する学生が授業前よりも授業の一年後に増加したことが示された.
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OS11-2-3本研究の目的は,ものづくりコミュニティ「ニコニコ技術部」の中から立ち上がった「野火的活動」の側面を有する超小型衛星開発プロジェクト「SOMESAT」におけるフィールドワークを通じ,学校内外の学びをつなぐことに対する教育的示唆を得ることである.「活動理論」を援用したフィールドワークとデータの分析の結果,SOMESATはゴール志向型のプロジェクトであると同時に,分散的かつ流動的で多方向的なパルスのような発達の場でもあると捉えることが出来た.