プログラム順
[OS13] 幼児と人型ロボットはいかにして遊ぶか-保育園における継続観察からみた人とロボットの間を結ぶもの-
9月16日(金)
15:50 - 18:20
会場:A12(情報科学研究科棟1階)
本セッションではロボットと人間の間でどのような共同的行為が可能であるかという問題を保育園児とロボットとの遊びの場面から議論する。最近ではPepperの登場でロボットが人間と生活を共にすることに現実味を帯びてきている。そこではロボットと人間との間でどのようなコミュニケーションや相互行為、意味の共有が可能なのかという問題が出てきて、まさに心理学とロボット工学という二つの分野の学際研究の課題がある。本セッションでは、ヒト型ロボットのNao(仏・アルデバラン社製)と保育園児たちの共同遊びの相互行為の展開を1か月に1回、1年間にわたって観察した結果について発達心理学とロボット工学の二つの立場からオーガナイザーから話題提供をする。ここでは、幼児たちとロボットの共同的行為を可能にしていく働きかけとしてどのようなものが必要であるかを幼児、ロボット、そして保育者の行為分析とその展開の様子を継続的な観察と分析から明らかになっていることを報告する。これに加えて公募による話題提供と、指定討論で全体を構成する。
キーワード:人・ロボット間の相互行為、共同行為生成の条件、継続的フィールド研究
キーワード:人・ロボット間の相互行為、共同行為生成の条件、継続的フィールド研究
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OS13-1
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OS13-2幼児は人型ロボットとどのような関わり方が可能であるかを保育園における1年間の継続観察から検討した。幼児・年長児はロボットとの間で相互行為を行い、応答的な関係が形成されてくることでロボットをモノではなく共にコトを生み出すものとして受けとめている。コトという出来事は行為に意味を与えている。このような年長児とロボットとの関わりとは異なり、年少・年中児はロボットと相互的に関わることが少なかった。
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OS13-3
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OS13-4本研究は,保育・乳幼児教育学分野において今まで客観的根拠の導出が困難とされた「保育のプロセスの質」の定量化を目指した.そして,研究過程において,子どもとロボットとの関わりの間に子どもの心を理解する(心的状態推定)要因を観測,分析し,「保育の質」の定量化へ向けた示唆を得た.この知見をもとに現在アプローチしている我々の研究を紹介し,保育・乳教育学分野における工学的手法を用いた新たな研究の方向性を提起する.