スケジュール順
[OS01] OS01 質感の認知科学
9月15日(金)
13:00 - 15:30
会場:313講義室
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OS01-1I依頼講演絵画の色相回転,照明色温度操作に対して,日本人とポルトガル人の類似性と相違点について調査した.その結果,色相回転のように平均色度が変わらない場合,両者は共通した特徴量に基づいて選好を決定している可能性があること,また照明色温度は絵画の平均色温度を変化させることから,絵画全体の平均色(アンサンブル色)に対する選好は文化的影響を受けている可能性があることが示唆された.
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OS01-2質感認知における触覚と聴覚の関係※大会ホームページでの公開が許可されていません本研究では,硬軟感、乾湿感などの多様な質感認知において聴覚と触覚の間に相関関係がみられるかどうかを調べるため,素材とそれらを”なぞる”ことによって生成される接触音を用いて質感評定実験を行った.その結果,「粗い-滑らかな」,「凸凹な-平らな」,「冷たい-温かい」,「粘つく-滑る」の4尺度については触覚による評価値と聴覚による評価値の間に高い正の相関がみられ,これらの尺度について触覚,聴覚ともに同じ認知特性を持つ可能性が示唆された.
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OS01-3触覚ディスプレイによる指先への触知文字の呈示法と識別特性※大会ホームページでの公開が許可されていません点図ディスプレイを用いてカタカナ文字の呈示条件と触識別特性の関係について調べた。順次および筆跡呈示において正答率、自信度、文字の分かりやすさが同時、移動パターン呈示よりも高い値を示し、識別時間が短くなった。また、正答率は、文字要素数が増えることで同時および移動パターン呈示で低下するが、順次、筆跡呈示では高い値で安定していたことから一度に呈示する情報量が文字識別に影響することが明らかとなった。
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OS01-4オノマトペ (擬音語・擬態語) は身体の行動や体験に根ざした豊富なイメージ喚起力を有する語として,多くの分野で注目されている。しかしながら,オノマトペの認知処理が人の視覚処理とどのように関連しているかについては未だ解明されていない。本発表では発表者のグループが行った,オノマトペと運動事象知覚,空間定位,視覚的嫌悪感に関する研究について述べ,それらの研究成果からオノマトペと視覚処理とを結びつける心的メカニズムについて議論する。
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OS01-5本研究では街の独特の雰囲気や佇まいを「街の質感」と呼び,それを可視化・分析する.そのために都市様相論を理論的根拠とし,オノマトペを記録・表現ツールとして用いる.静岡県焼津市で,被験者が見聞きしたことや感じたことをオノマトペにより発信してもらう実験を行ない,データを集めた.これを地図上に配置することで,街の質感を表わすオノマトペマップを得た.また様々な視点から分類・分析することで,我々の街の質感に対する認知メカニズムについて探求した.