スケジュール順
[OS10] OS10 創造性のキモをつかむ
9月15日(金)
15:40 - 18:10
会場:102講義室
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OS10-1I製品開発における創造性※大会ホームページでの公開が許可されていません依頼講演制約は創造的認知に関する先行研究において、制約は重要な役割を果たすと考えられている。製品開発における創造活動においても制約は重要な要因であり、企業にとってより望ましい産出物を創出するためには、適切な制約条件を見出し選択することが肝要である。更に言えば、そのような適切な制約条件を抽出するためには、多様な制約の本質的な理解が大事である。本発表では、創造行為における制約の理解という観点から分析を行った2つの事例を紹介する。
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OS10-2本研究では、既存の思考の枠にとらわれない、新たな思考をどのように生み出すかを研究するために、異なるタイプの二人の現代芸術作家が同じ展覧会に向けて作品を作成する過程をインタビューした。その結果、作品の生成過程は、全く異なっていた。モチーフとテーマが遠い場合は、普段生み出さないような新奇な作品コンセプトが生成されることがわかった。
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OS10-3本研究では,集団のメンバーの専門多様性が創造的なアイディア生成に与える影響を検証した.専門多様性のある集団とない集団で生成されたアイディアの創造性を創造性の定義に基づいて評価した.その結果,創造的アイディア生成率には有意な影響はなかったが,アイディア生成の観察から専門多様性の影響が観察された.また、メンバーが互いの専門の違いを理解して受け入れることや、専門性が活かされるアイディア生成のプロセスを設計することの必要性が示唆された。
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OS10-4本研究では,洞察問題における制約逸脱に対する歩行動作の影響を検証した.具体的には各被験者に対して,インパスに陥った際に歩行動作を行う条件,統制条件の2条件で洞察問題に取り組ませ比較した.歩行動作のみが制約逸脱に与える影響は示されなかった.歩行動作中に問題から離れた群の制約逸脱率は統制条件より統計有意に高かった.最終的に,歩行動作中に問題から離れることが制約逸脱に影響を与える可能性が示唆された.
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OS10-5生成された現在の状態に関する情報の価値を評価するためのタスクによらない目的関数の提案※大会ホームページでの公開が許可されていません創造性を自動化する上で,生成した情報の評価指標を定めることが困難のひとつである.本研究では,情報を物理的な実体のある系と結びつけて考え,情報を得ることで系から取り出せる仕事の上限が増えることをその情報の価値としてとらえることを提案する.情報を系の状態を表現するものに限定し,取り出せる仕事の価値を認め,無限の価値を有する情報が存在しないという仮定のもとで,提案する指標が情報の価値として必要十分性を有することを論証できる.