スケジュール順

[OS15] OS15 実践の中のデザイン・創造研究 実践と研究のマッピング

9月13日(水) 16:10 - 18:40 会場:301講義室
  • OS15-1I
    依頼講演
    有賀三夏 (東北芸術工科大学 創造性開発研究センター)
    本研究の目的は芸術・デザイン系学生を対象に、社会的参加を目指すための教育方法を開発することである。学生が可及的速やかに社会的参加に興味を持ち、「地域社会へ貢献できる人間の生き方」を意識するきっかけとなるアクティブ・ラーニング型キャリア形成カリキュラムの作成を考察する。地域環境改善に関わるアート活動に学生たちを従事させることで、主体的な問題解決能力の育成に寄与する活動モデルを提案する。
  • OS15-2
    前東晃礼 (名古屋大学大学院情報学研究科)
    三輪和久 (名古屋大学大学院情報学研究科)
    小田昌宏 (名古屋大学大学院情報学研究科)
    中村嘉彦 (苫小牧工業高等専門学校)
    森健策 (名古屋大学情報連携統括本部)
    伊神剛 (名古屋大学大学院腫瘍外科学)
    本研究では,3D(3次元)イメージと3D印刷されたオブジェクトの利用が,熟達者と初学者の空間的推論に与える影響について検討を行った.本実験では,現役外科医が,肝臓の3Dイメージまたは3D印刷されたオブジェクトを利用して,肝臓の切断面の推測を行った.本実験の外科医のパフォーマンスと,先行研究(Maehigashi et al., 2016)で同一の課題を行った一般大学生のパフォーマンスが比較され,先行研究に基づく考察が行われた.
  • OS15-3
    谿雄祐 (関西学院大学)
    飛谷謙介 (関西学院大学)
    山﨑陽一 (関西学院大学)
    井村誠孝 (関西学院大学)
    長田典子 (関西学院大学)
    物の質感を自在に決定できることはモノづくりにおいて有用であると考えられる。我々は将来訪れるであろう、3Dプリンタなどによる個人の自由なモノづくりにおいて所望の質感を実現する支援システムの構築を目指した研究を行っている。対象物の質感を評価する心理実験と物理特性の計測を行い、両者の結果を定式化することでモノと質感の関係を明らかにし、さらには所望の質感を実現する物理特性を推定し、モノを合成するアルゴリズムを開発するための研究を紹介する。
  • OS15-4
    猪股健太郎 (関西学院大学)
    荷方邦夫 (金沢美術工芸大学)
    佐藤暢 (関西学院大学)
    河崎圭吾 (金沢美術工芸大学)
    長田典子 (関西学院大学)
    本研究では,デザインの初心者を支援を目的として,以下の検討を行った。まず,予備調査によってデザインの良さを構成する下位項目の印象を選定した。本調査では,それらを実現するためのデザイン行為をプロのデザイナーから収集して体系化を行い,デザイン行為のインデックスを作成した。その結果,デザイン行為は先行研究と同様の5つのカテゴリに分類可能であったことから,デザイナーの形式知のカテゴリ構造の頑健性が示唆された。
  • OS15-5
    寺朱美 (北陸先端科学技術大学院大学)
    安藤裕 (北陸先端科学技術大学院大学)
    藤波努 (北陸先端科学技術大学院大学)
    永井由佳里 (北陸先端科学技術大学院大学)
    視線追跡装置を利用して,好きな絵画を見る時の眼球運動を観察する実験を行った.実験はデザイン関係者と一般人を対象とし,静物画,風景画,人物画,抽象画,合計32点の画像を 7秒間ディスプレイに表示し,1000Hz/secで眼球運動を計測した.その結果,左右両目のX軸とY軸の差分(輻輳)で,デザイン関係者はY軸方向の差分の値が有意に高いことがわかった.また,左右両目のX軸方向とY軸方向の差分と画像の縦横比で相関が低いことがわかった.
  • OS15-6
    田中吉史 (金沢工業大学情報フロンティア学部心理情報学科)
    美術初心者は、絵画鑑賞時に描かれた対象物の特定に固執する傾向(写実性制約)があることが知られている。本研究では、抽象絵画の鑑賞において、写実性制約がどのように作用しているかを検討した。美術初心者である一般大学生が2人一組で、2点の抽象画を5分ずつ観賞しながら行った自由会話を分析した。その結果、抽象絵画においても具体的な対象物を同定しようとする傾向が強く見られ、また絵画のスタイルや題名によって反応が変化した。