日程

シンポジウム2 (Sym2)

9月1日(土) 14:40 - 16:10
会場:B棟2F グランドホール
パネリスト:
岡本雅史(立命館大学)・阪田真己子(同志社大学)・榎本美香(東京工科大学)・灘本明代(甲南大学)
公演者:
かまいたち(株式会社よしもとクリエイティブ・エージェンシー)
企画:
岡本雅史(立命館大学)
司会:岡本雅史(立命館大学)・大石衡聴(立命館大学)
ロボットはプロの漫才師の仕事を奪えるのか:実演で示す身体性認知研究の展望
シンポジウム
岡本雅史 (立命館大学文学部)
大石衡聴 (立命館大学)
かまいたち (株式会社よしもとクリエイティブ・エージェンシー)
阪田真己子 (同志社大学文化情報学部)
榎本美香 (東京工科大学)
灘本明代 (甲南大学)
近年、人工知能 (AI) 研究の進展とともに「AIによって奪われる仕事」についての議論が盛んとなっている。Frey & Osborne (2013) に端を発するこの議論は、コンピュータとロボットが将来的にどういった種類の人間の仕事を代替することが可能かという問題意識を通じて、そもそもの人間の多様な営みの科学的本質を明らかにする途を開きつつある。特に、様々な人間活動のビッグデータをもとにコンピュータが人間の計算論的な認知能力を凌駕しつつある(ないしは囲碁やチェスのように既に凌駕している)現在、身体を持った主体同士のインタラクションにどこまでロボットが接近可能かを考察することは、認知科学および認知心理学にとっての身体性の意義を改めて再考するうえで有意義な機会となるであろう。
そこで、この度の日本認知科学会と日本認知心理学会の共同開催における招待講演企画として、一流のプロ漫才師を招聘し、実際に会場で実演してもらうとともに、同一のネタを事前に実装した2体のロボット同士の漫才実演と対比させる。そして漫才のネタが演者間のインタラクションにおいてどのように実現されているかを、2名のパネリストによる言語的分析と身体メディア分析の両面から掘り下げ、最後にフロアを巻き込んだパネルディスカッションの形で、新たな身体性認知研究の展望を構想したいと考える。