公募発表
川崎真弘
(筑波大学システム情報系知能機能工学域)
本研究は自閉スペクトラム症(ASD)患者と定型発達者の運動模倣の方略の違いを特定することを目的とした。運動模倣時に反応時間と脳波を計測した。聞き取り調査の結果、運動模倣時にASD患者は心的回転、定型発達者は視点取得の方略を用いることが分かった。この方略の違いは反応時間と脳波の結果からも確認できた。以上の結果は、他者視点で模倣する定型発達者とは違い、ASD患者が他者の行動を自己視点に合わせるプロジェクションを用いて模倣することを示唆する。