研究分野別一覧

文化人類学

  • sP1-37
    小池星多 (東京都市大学メディア情報学部)
    篠川知夏 ((株)まちづくり立川)
    青山征彦 (成城大学社会イノベーション学部)
    ロボット製作と革製品製作という、異なる2つのものづくりの事例を採り上げて、製作のプロセスのなかで、製作環境が変化する場面を検討した。その結果、現在の製作環境の限界に直面することで、それまでは注目されていなかった製作環境が見直された事例が観察された。製作環境の変化は、製作をめぐるネットワークを再編成することであり、こうした再編によって製作が継続されていることを示した。
  • sP1-40
    青山征彦 (成城大学社会イノベーション学部)
    趣味でアクセサリーを制作している女性へのインタヴューをもとに、制作という実践が、どのようなリソースに支えられて可能になっているかを検討した。その結果、友人に頼まれたり、参加予定のイベントにあわせたアクセサリーを制作したりするなど、趣味そのものではない、他の活動の文脈が、継続的な制作を支えていることが示唆された。
  • sP1-41
    黒田航 (杏林大学)
    BCCWJから動詞を抽出し,物理事象, 心理事象,社会事象…のような6属性を付与した.物理事象は少数派で,社会事象が多数派である事がわかった.Formal Concept Analysis で相互行為性が動詞体系の基礎になっている可能性が示唆された.語彙意味論が社会的意味を認定どう記述に取り込むために,幾つかの提案をする.
  • sP1-55
    阿部廣二 (早稲田大学人間科学学術院)
    牧野遼作 (早稲田大学人間科学学術院)
    山本敦 (早稲田大学人間科学研究科)
    門田圭佑 (早稲田大学人間科学研究科)
    古山宣洋 (早稲田大学人間科学学術院)
    会話場面の分析を通して会話中に飲み物を飲む行為の調節が達成される過程を検討した結果、1)発話が宛てられていない受け手になることで飲むことを開始できること、またそうした受け手も、発話の宛てられた受け手になる可能性が高い場所では飲むことを開始しないこと、2)話し手も飲み始めることがあり、それは発話の先延ばしとして理解できることが明らかになった。この点を、会話中に飲み物を飲むことの参与者間の相互調整と、会話と飲み物の関係の観点から考察した。
  • sP1-78
    渡辺謙仁 (北海道大学)
    田邉鉄 (北海道大学)
    本研究の目的は,コミュニティや活動の境界はいかにして構成され,また横断されるのかを,超小型衛星開発プロジェクトのエスノグラフィーを通して活動理論の枠組みから考察することである.本研究の結果,活動拠点という物理的空間に入るための鍵などの分かり易い存在だけでなく,身体の移動や,集合的活動が向かう対象の特質もまた,活動とその境界のあり方を媒介していたことが分かった.