後藤靖宏
(北星学園大学文学部 心理・応用コミュニケーション学科)
プルースト現象の特徴を調べるために,生起率,自伝的記憶,におい手がかり,および想起状況に着目し,においによって想起された記憶を幅広く収集した.大学生の1週間分の記憶199ケースを分類したところ,35%強に当たる70ケースがプルースト現象に分類され,半数の人が1週間に1回以上体験していた.内容は11カテゴリに分類され,より快で重要性の高い,鮮明な思い出が多く手がかりとなったにおいは6カテゴリに分類され,快でかつ強いにおいであった.