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オーガナイズドセッション (OS01)
圏論による認知モデリングの可能性:ホモ・クオリタスとしての人間理解へ向けて
9月5日(木)
17:00 - 19:30
会場:情13
オーガナイザー:日高昇平(北陸先端科学技術大学院大学),高橋康介(中京大学)
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OS01-1圏論の可能性に期待する事その他錯視を含む知覚現象から認知バイアスや比喩のような認知現象まで、意味を見出す本性として緩く理解できる現象が多くある。個々の現象には別個の神経基盤や情報処理過程が想定されるが、その内部構造に対して圏論による認知モデリングを適用し、さらにこれを新たな対象として関係性を調べることで、さまざまな現象の構造を貫く「同じさ」を措定できる可能性がある。本OSではこのような圏論を基礎とする認知モデリングを概説し、既存の方法論に対する利点について議論する。
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OS01-2招待講演圏論とは、「圏」という数学的構造を扱う理論で、圏とは、「射」と呼ばれる“関係の代数的構造”の合成操作に閉じた構造を指す。本OSでは圏を基礎として定義される、「関手」や「自然変換」という基礎概念について説明し、認知科学における応用の可能性について論じる。
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OS01-3自然変換の構築としての比喩理解招待講演In this talk, recent developments of a theory of metaphor comprehension named “Theory of Indeterminate Natural Transformations (TINTs)” will be presented.
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OS01-4招待講演A world model within agents for recognizing the environment was formulated on category theory. The hypothesis that the reality is built on "the behavior of relationships on internal representation" wad proposed.
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OS01-5招待講演著者の研究領域は変遷してきたが、広義の認知現象を研究してきたという意味では一貫性があるとも言える。認知に広範にみられる対応関係、構造保存性、双対性、階層性、合成可能性などの性質は圏論 (category theory) で記述できると考え、これまでいくつか圏論の概念に直接着想を得た研究を行ってきた。本論では、認知モデリングにおける圏論の可能性を示すいくつかの例として、それらを紹介するとともに、今日再び可能性を強調したい理由を議論する。
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OS01-6圏論による認知モデリングの可能性パネルディスカッション本OSは、「ホモ・クオリタスとしての人間理解に向けて」の第3弾であり、人の知覚、錯覚、幻覚、物体認識、などの「意味を見出す本性を持つ者」としての研究に焦点を当てる。今回は特に、圏論を基礎とする認知モデリングにどのような利点があり得るか探り、議論を深める事を目的とする。こうした問題意識を念頭に、数学、認知計算論、人工知能、心理学、などの分野における気鋭の論客を招待し、テーマを絞ったオープンディスカッションを行う。