日程

氏名をクリックすると発表者・企画関係者索引が表示されます。

オーガナイズドセッション (OS03)

日本の物語論と美を感じる心
9月5日(木) 17:00 - 19:30
会場:情24
オーガナイザー:福島宙輝(九州女子大学),小野淳平(デジタルアーツ仙台),只木琴音(千葉大学),小方孝(岩手県立大学)
  • OS03-1
    招待講演
    青木慎一郎 (岩手県立大学)
    歌舞伎演目「桜姫東文章」の驚きの展開がなぜ受け入れられるのか。そこには,「個人的な愛情よりも家の存続」を重視するという日本人に特有の心理社会的背景が考えられる。また,かつての高齢者自殺の心理社会的背景にも共通点が見られる。これらの心理社会的背景の個人への影響は,物語生成における「見える要素」から「見えない要素」への転換を促すメカニズムによると考えられる。これは,コミュニケーション全般について想定できる。
  • OS03-2
    招待講演
    新田 義彦 (日本大学/ALR(言語研究アソシエーション))
    俳句における「切れ」つまり「語り」の流れの意図的中断というレトリックに焦点を絞り,句作者が句中に埋め込んだ「美意識」を発掘する努力をした.取り上げた句は,芭蕉,千代女,子規などの古典句,および濃厚な感性の筆致を持つ西東三鬼,真鍋呉夫,藤沢周平,大道寺将司などの現代句である.結果得られた知見の断片を披瀝したが,2019年9月の第36回認知科学会オーガナイズド・セッション「日本の物語論と美を感じる心」の議論に資することができれば幸いである.
  • OS03-3
    招待講演
    小方孝 (岩手県立大学)
    本論文では,物語生成システムへの何らかの形での導入を目的とした「日本の物語論・文学理論」の調査・分析について述べる.これまで,断片的な形で日本の物語論や文学理論について記述して来たが,今回ある程度まとまった枠組みを示すことが出来た.今後は,より包括的に対象の収集・整理を行い,個々の理論や方法をより詳細に調査・分析し,その結果を物語生成システムに有機的に取り込んで行く.
  • OS03-4
    招待講演
    佐良木 昌 (明治大学/ NPO言語研究アソシエーション大学)
    This paper remarks on the methodology for analyzing literary and artistic productions, based on the principle of G. W. F. Hegel’s aesthetics characterized by “Idea”, “Ideal” and “Pathos”. The literary works can be analyzed from aesthetic point of view that the linguistic expressions comprise both logical and emotional aspects, in other words, objectivity and subjectivity. This is because humans have rational and irrational attributes and therefore literature needs to express both of them, based on subject and predicate logic.
  • OS03-5
    公募発表
    佐々木美加 (明治大学商学部)
    本研究では,中世の詐欺に関する絵画が,現代の詐欺に対する危機意識を高めることを実証的に明らかにする。実験では,ラ・トゥールの「いかさま師」の画像を絵画刺激とし,呈示後の感情と詐欺への危機意識が測定された。その結果,絵画呈示条件では,恐怖感が喚起され,詐欺脆弱性が改善されることが示された。本研究結果から,時代も民族も風俗も超えて,詐欺への危機意識を有意に高める効果が絵画刺激にありうることが示唆された。
  • OS03-6
    公募発表
    品原誓 (法政大学社会学部)
    滝沢ゆり (法政大学社会学部)
    奥村咲香 (法政大学社会学部)
    金井明人 (法政大学社会学部)
    今井友梨 (法政大学社会学部)
    稲葉光海 (法政大学社会学部(非会員))
    柴内夏希 (法政大学社会学部(非会員))
    田中志歩 (法政大学社会学部)
    田島響音 (法政大学社会学部)
    映像による美的効果は虚構性によって高まり,醜的効果は事実性によって高まると考えられる.これを『プラマイ』のMVと映画『ハッピーエンド』の映像とストーリーの美醜の関係を調査し,効果に関する仮説を導き,さらにそれを基に同じストーリーを用いた美醜の異なる二種類の映像制作を行い,調査することで検証した.虚構性を認知する映像と,事実性を認知する映像では,同じストーリーであっても美醜の効果が異なり,それは映像の修辞的側面に関する処理が影響している.
  • OS03-7
    招待講演
    佐々木 淳 (AOI TYO Holdings株式会社)
    本論文では、まず筆者が研究開発するCreative Genome ProjectのデータベースにおけるCCT(コミュニケーション・コンセプト・タグ)の考え方、およびその細分化としてのサブCCT定義結果について述べる。さらにCCTによる「コンテンツ体験の類型化」が「読後感」(コンテンツ体験に伴い生起する情動)の分類にも繋がること、またCMコンテンツのみならず日常体験の類型化にも寄与できることについて展望を述べる。

賛助団体御芳名(先着順)

(公財)浜松・浜名湖ツーリズムビューロー
(公財)はましん地域振興財団
スズキ株式会社
共立出版株式会社
株式会社 フィジオテック
株式会社 北大路書房
公益財団法人 博報児童教育振興会
株式会社 デジタルメディック
学校法人 常葉大学
株式会社 有斐閣
株式会社 ミユキ技研
トビー・テクノロジー株式会社
日本電気株式会社
M Style
株式会社 近代科学社

協賛広告

後援(五十音順)

静岡新聞社・静岡放送
中日新聞東海本社
浜松市
浜松市教育委員会

共催

静岡大学情報学部