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オーガナイズドセッション (OS06)
新しい認知科学には何が必要か
9月7日(土)
12:45 - 15:15
会場:共21
オーガナイザー:諏訪正樹(慶應義塾大学),青山征彦(成城大学),伝康晴(千葉大学)
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OS06-1招待講演コンピュータ・情報技術が生活のあらゆるシーンに導入されつつある今、人と人、人と技術の「接点」を探究することは新しいチャレンジである。「接点」で生じるものごとは、本質的に、その状況の個別具体性を基盤にして、多分に、対象となる人の個人固有性や主観に彩られている。したがって「接点」を深く探究するためには、その人の「生きられた時間」にしかと寄り添わねばならない。認知科学は、従来の研究方法論に縛られず、新しい方法論を開拓しながら進むべきであろう
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OS06-2招待講演高齢者研究の可能性を探るうちに気づかされた、正解のない問題にいかに対処するかという難問(メタ問題)を紹介し、研究者コミュニティとしての日本認知科学会内外における高齢研究者や未来の高齢研究者との問題意識の共有を訴える。
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OS06-3招待講演Education in the practice needs a new form of educational science, or “science of practice.” This article explains the reason why we need a shift from “practice of science” to “science of practice” with its illustrative cases and further issues. The science of practice assumes that there is no one-size-fits-all theory for every classroom and requires every teacher to design her or his lesson as well as to construct own theory of learning. In two cases, teachers deepened their understanding of student learning through lesson design in constructive interaction with researchers and other teachers.
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OS06-4招待講演パフォーマンス心理学と呼ばれる新しい流れが従来の心理学、認知科学にどのような挑戦をしようとしているのかを概説した上で、明日の認知科学を構想する上でどのような貢献をなしうるのかを議論する。
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OS06-5公募発表人が物理法則を上手く利用する身体技法を習得する方法を考察する.水泳を例に,コーチが水の操作方法を言葉や身体的手本として表象したものを,学習者が自身の身体運動と水との関係性として脱表象化する過程を分析する.その中で,身体各部の連動と物的世界の関係性を一度手放す認知の脱構造化が生じることをみる.そして,様々な表象の相互連関性,身体各部の運動の連動性と物的世界の様々な物理法則との関連性に学習者が開悟する有り方をモデル化する.
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OS06-6公募発表身体技能習得を支援する手法として運動者が感知できない情報を付加的にフィードバックする手法があるが,付加的情報を有効に利用できるかどうかは課題遂行中の運動者の認知過程に依存している.本発表では,「音の粒を揃えてピアノを弾く」課題を用いた実験での観察に基づき,情報提示の有効性の有無が運動者の認知戦略を理解する手がかりとなる例を示すとともに,有効な情報提示方法の探索が課題実行に関わる認知過程解明に向けた方法論として機能する可能性を議論する.