日程

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オーガナイズドセッション (OS08)

プロジェクションの理論とモデルへ向けて
9月7日(土) 12:45 - 15:15
会場:情13
オーガナイザー:嶋田総太郎(明治大学),久保南海子(愛知淑徳大学),川合伸幸(名古屋大学)
  • OS08-1
    物語的自己とプロジェクション
    その他
    嶋田総太郎 (明治大学理工学部)
    ラバーハンド錯覚など身体的自己のプロジェクションについてはこれまでに多くの議論がなされてきた。一方で、性格や心的理解などの、より高次の認知的特性のプロジェクションについてはまだ研究が始まったばかりである。本講演ではデネット、ギャラガー、リクールといった哲学者の提案する「物語的自己」の概念について説明した後で、物語的自己のプロジェクションの枠組みについて提案し、今後の研究の方向性について議論したい。
  • OS08-2
    公募発表
    田中彰吾 (東海大学)
    幼児は発達の過程でさまざまな「ふり遊び」を実践する(例:積木をミニカーに見立てて走らせる).ふり遊びにおいては,比較的わかりやすいしかたでプロジェクションが生じている.幼児は,積木が積木であるような知覚的現実に対して,積木をミニカーとして走らせることのできる空想的世界を重ね合わせているからである.本発表では,「ふり遊び」において生じている事態を幼児の発達過程に沿って概観するとともに,そこで生じているプロジェクションについて考察する.
  • OS08-3
    公募発表
    三島瑞穂 (宇部フロンティア大学)
    臨床心理学においてプロジェクションに最も近い概念は投影であるが,描画や刺激に対する言語反応への内的表象の投影に限られている.一方,認知科学では,認知的な働きの一つとして幅広くプロジェクションの研究が展開されており,その知見を臨床心理学に応用することで心の働きやメカニズムの理解が深まると考えられる.本研究では他者の視点と自己の視点を仮想的に交換することで心理的変容を促す心理療法を題材に,そこで成立しているプロジェクションについて検討する.
  • OS08-4
    公募発表
    中田龍三郎 (名古屋大学大学院情報学研究科)
    川合伸幸 (名古屋大学大学院情報学研究科)
    実環境に他者が存在しなくても,他者が実在しているように感じることがある.さらにそれが主観的な判断や神経活動に影響を及ぼすことがわかってきた.本発表はこの現象について「プロジェクション」の視点から考察することを目的としている.そのため,異なる存在に他者が投射される「異投射」に着目する.著者らの最新の研究成果を投射の側面から捉え直し,ヒトは積極的に「心的に他者を感じ」投射先との整合性をさほど気にせず投射する傾向があることについて論じる.
  • OS08-5
    公募発表
    松室美紀 (立命館大学 情報理工学部)
    三浦勇樹 (立命館大学 情報理工学研究科)
    柴田史久 (立命館大学 情報理工学部)
    木村朝子 (立命館大学 情報理工学部)
    我々は視覚的情報を用いて身体のメンタルモデルを変化させ,痛みの知覚にどのような影響があるかを観察した.いくつかの先行研究は,対象が自分の体の一部であるという感覚である身体所有感が痛み知覚に重要であると主張している.本研究では,Mixed Reality技術を用い,参加者の前腕の透明度を操作し,身体のメンタルモデルおよび身体所有感の痛み知覚への影響を検討した.実験の結果,前腕に感じる「実体のなさ」の増加が痛みの知覚を減少させていた.
  • OS08-6
    その他
    久保(川合)南海子 (愛知淑徳大学 心理学部)
    モノマネ(物真似)は身近なエンターテイメントである。本研究では、プロジェクションでなければ説明できない認知現象としてモノマネを取り上げる。モノマネ芸の観客は単にモノマネ対象の表象を共有しているのではない。観客は、芸人が投射する表象を参照しながら、自身も表象を眼前の芸人に投射していると考えられる。このとき芸人の投射は観客全員で共有されている。投射の共有をプロジェクションの重要な機能の一つとして、芸術・宗教・科学などの発展への関与を考える。

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