日本認知科学会第41回大会のご案内
日時:2024年10月12日(土)~14日(月)
場所:東京大学本郷キャンパス >>キャンパスマップ・会場案内図 [PDF]
日時:2024年10月12日(土)~14日(月)
場所:東京大学本郷キャンパス >>キャンパスマップ・会場案内図 [PDF]
認知科学は、認知心理学や人工知能、コンピューターサイエンス、哲学、教育学などの研究者達が集まって、人間や機械の認知システムの解明を目指す学際的な学問分野として始まったという経緯があります。AI開発の試みはNewellとSimonのLogic Theoristを嚆矢として、これまで何度も新しい提案と挫折を繰り返してきましたが、近年の生成AI(Generative Artificial Intelligence)の発展に伴い、今後飛躍的な展開が期待されています。人間のような汎用AI(Artificial General Intelligence)が作れるかどうかは、まだ研究者によって見解が分かれるところですが、いずれにしろAIがこれからの社会の中で大きな役割を果たすことは疑いもないでしょう。その過程で、AIで代替可能な職業が取り沙汰されるようになり、学術論文の英文エディターやアプリを作成するプログラマー、広告のイラストレーターなどの知的な職業についても、先行きが危ぶまれている状況です。AIと人間の関係性について、これまでとは異なる新しい捉え方等が必要な時代に突入したと言えるでしょう。我々人類は、予測できないスピードで発展を遂げつつある生成AIとどのような関わりを持つべきか?AIと共生する社会はどのようなものになるのか?そして、どのようなものにすべきなのか?これらの問いに対する答はまだ見つかっていませんが、認知科学が得意とする野心的な実証・理論研究と学際的・建設的な議論は、これらの問題の解決に有益な示唆を与える可能性があります。 日本認知科学会の41回大会は、2024年10月12日〜14日に東京大学の本郷キャンパスで開催されます。大会ポスターは、神が人間を創った神話を描いた、ミケランジェロの『アダムの創造』(バチカンのシスティーナ礼拝堂の壁画)に倣って、人間がAIを備えたロボットを創るというイメージで作成しました(デザイン、江口倫郎)。右側の人間達が乗っている雲は脳の形をしており、脳やロボットの上に広がる赤い線は脳やAIのネットワーク構造を模しています。現在の世界は分断や対立や破壊に満ちていますが、今回の大会において、「生身の身体と脳を備えた人間同士が、AIとの共生を通して、互いを尊重しながら心豊かに交流するような未来」の創生に向けて議論が弾むと嬉しいです。 |