10月13日(日) 15:50 - 16:50
口頭発表5 コミュニケーション (O-5)
会場:国際学術総合研究棟1F 三番大教室
座長:髙木幸子 (常磐大学)
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O-5-1表情は他者とのコミュニケーションに欠かせないメディアである.特に,他者の表情の模倣は,相手の好感度を高め,共通認識の形成に寄与するとされる.本実験は,参加者が置かれる立場が変化するサイバーボール課題を通し,表情がエージェントと参加者の関係に与える影響を調査した.結果,他者の表情は物理的構成のまま認識されるのではなく,感情を伴って解釈されることが示唆された.また自身の表情によって相手の印象が変化する可能性も示唆された.
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O-5-2A本研究は、プレッシャー下で能力が低下する現象が知覚意思決定課題でも生じるか、またそのメカニズムを検討した。課題成功時の報酬が低く高頻度で現れる低プレッシャー(LP)条件と比較して、高報酬かつ低頻度な高プレッシャー(HP)条件では正答率が低かった。また、直前のHP条件の成功が次のHP条件の失敗を呼び込むことが明らかになった。この結果は、HP下での行動の記憶が次の行動の予期を惹起し、それが知覚意思決定課題の能力低下の原因である可能性を示す。
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O-5-3A論理的に等価であるにも関わらず,記述表現がポジティブまたはネガティブと異なることによって,後の意思決定が変化する現象は属性フレーミング効果として知られている.本研究では,属性フレーミング効果を誘発する文章表現に,数量を表現するジェスチャを追加提示した場合の意思決定への影響について調査を行った.その結果,数量を表現するジェスチャといった非言語情報の追加提示は,フレーミング効果による意思決定の偏りを抑制または解消させることを明らかにした.