日程 10月12日(土) 14:40 - 16:40

オーガナイズドセッション (OS-1-3)

会場:教育学部158
創造性の概念と偏見:日本人の創造性神話とは?
オーガナイザー:
石黒千晶(聖心女子大学)
清水大地(神戸大学)
山川真由(名古屋大学)
  • OS-1-3-1
    創造性や関連する価値観に対する社会・文化環境の影響
    招待講演
    石井 敬子 (名古屋大学)
    これまでの社会・文化心理学の知見によれば、異文化経験が豊かな個人ほど創造性に富んでおり、また洋の東西で異なる優勢な価値観を反映し、西洋文化圏においてその成員はユニークなものを生み出しやすくしかもそれを好み伝達しやすい一方、東洋文化圏においてその成員は調和のとれたものを生み出しやすくそれを好み伝達しやすい。本発表ではそのような知見を踏まえ、本OSのテーマである創造性に関する素朴理論における社会・文化環境の影響について考察する。
  • OS-1-3-2
    創造性についての暗黙の信念が創造的パフォーマンスに及ぼす影響
    招待講演
    外山 美樹 (筑波大学)
    人は創造性に関する暗黙の信念を持っているが,必ずしも科学的知見に一致した正しい信念をもっているわけではないことが先行研究で示されている。本OSでは,創造性についての信念の中でも,創造性を促進させる要因についての信念に着目し,人がどのような信念を形成しているのか,また,それらの信念が創造的パフォーマンスにどのような影響を及ぼすのかについて検討した研究を紹介する。創造性を育成するためには何が必要なのか,創造性についての信念から考えたい。
  • OS-1-3-3
    どのような信念が創造物の評価に反映されているか?
    招待講演
    服部 エリーン彩矢 (名古屋大学)
    創造性に関する信念は創造物の生成だけではなく,その評価にも影響を及ぼすと考えられる。発表者は,新奇性評価と実用性評価のトレードオフの関係や,創造物の生成者の情報が評価に与える影響に関して検討してきた。そこで得られた知見は,創造物の評価に対する信念の影響に関していくつかの示唆を与える。本発表では,これらの示唆に基づいた議論を展開し,それらの緩和に繋がると考えられるアプローチを提案する。