10月13日(日) 10:40 - 12:40
オーガナイズドセッション (OS-2-1)
会場:A200
量子論・量子確率論に基づく人の学際研究の可能性
布山 美慕(立命館大学)
入來 篤史(理化学研究所)
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OS-2-1-1Quantum-like cognition招待講演Quantum-like modeling (QLM) explores quantum theory in cognition, decision making, AI. QLM is distinguished from quantum physics. In QLM the brain is a black box processing information in accordance with quantum theory. The main feature of QLM is processing of unresolved uncertainties represented as superpositions - quantum states. The quantum probability calculus generates the interference effect, constructive or destructive. QLM showed big potential in modeling conjunction, disjunction, order, and response replicability effects in cognitive psychology.
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OS-2-1-2量子コンピュータの認知科学への応用招待講演人々が一連の質問を受けた際の回答結果に質問順序効果と回答再現効果が生じることが知られており,これら2つの効果を同時に説明するモデルとして,量子測定の普遍的理論を用いた量子インストルメントモデルが提案されている.我々は量子力学の原理に従う量子コンピュータを使用した量子インストルメントモデルの実証実験を行なっており,本講演ではその動作原理,実験結果,そして認知科学におけるさらなる応用について解説する.
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OS-2-1-3信念更新における量子ゼノン効果招待講演量子論の特徴として、観測の繰り返しにより、時間発展による量子状態の他状態への遷移が抑制される現象があり、量子ゼノン効果と呼ばれる。もし認知に量子構造があるとすれば、連続的な認知判断によって意見の変化が遅くなる、もしくは、凍結される可能性がある。本講演では、人間の信念更新における量子ゼノン効果を実証し、量子論の枠組みの有用性を議論する。
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OS-2-1-4人類進化の量子的モデリングと意識の作用招待講演近代文明は「(古典)科学的世界観」によって自然・人間・社会を対象化し、線型因果の連鎖に還元近似することで成功した。現代の量子情報論はこれを覆したが、この「(量子)科学的世界観」は微視的力学の世界に留まっていた。人類進化の経路を、祖先の(言語的)意識の発生を起源とした、量子法則のアナロジーで再考しつつ、この新観点が将来の人間意識を拡張・発展させ、二つの科学的世界観を結びつける可能性を論ずる。