日程 10月14日(月) 15:20 - 17:20

オーガナイズドセッション (OS-3-3)

会場:教育学部158
ローカルエコーチェンバーのステアリングに向けた認知研究
オーガナイザー:
森田純哉(静岡大学)
大本義正(静岡大学)
竹内勇剛(静岡大学)
遠山 紗矢香(静岡大学)
市川淳(静岡大学)
高口鉄平(静岡大学)
遊橋裕泰(静岡大学)
  • OS-3-3-1
    ローカルエコーチェンバーのステアリングに向けた認知研究の概要
    森田 純哉 (静岡大学)
    インターネットの発展に伴い,メディアに流通する情報への信頼が揺らいでいる.この信頼のゆらぎは,人間の認知システムと情報技術の関係を起点とすると考えられる.この趣旨説明では,情報流通への信頼の揺らぎに対する認知科学的なアプローチを提示し,続く研究事例を学会メンバーと議論する枠組みを提示する.
  • OS-3-3-2
    地域におけるトラストの現状把握
    遠山 紗矢香 (静岡大学)
    高口 鉄平 (静岡大学)
    市川 淳 (静岡大学)
    オーガナイザらの研究アプローチの特徴は,グローバルなオンラインネットワークと身体性を伴うローカルなコミュニティの関係に注目することにある.異なるネットワークへの関与のバランスを探る(ステアリングする)ことで,現代の情報社会にて問題となる認知世界の局所化に対応する.本研究事例では,これをローカルエコーチェンバーと呼び,現実社会におけるその実在と認知度をアンケート調査によって示す.
  • OS-3-3-3
    ソーシャルメディアにおける情報流通を模倣するマイクロワールド研究
    森田 純哉 (静岡大学)
    大本 義正 (静岡大学)
    市川 雅也 (静岡大学)
    竹内 勇剛 (静岡大学創造科学技術大学院)
    ローカルエコーチェンバーの生起は,個々の認知的主体の集積したマクロな構造ととらえられる.これを実証的に検討するためには,人間の被験者を対象としたマイクロワールド実験,認知エージェントを要素としたシミュレーション研究が有効である.本発表では,本プロジェクトにおいて実施される複数の認知科学的研究を統合し,ローカルエコーチェンバーをステアリングする方法についての知見を示す.
  • OS-3-3-4
    地域 SNS におけるローカルエコーチェンバーのフィールド研究
    遊橋 裕泰 (静岡大学)
    大本 義正 (静岡大学)
    ローカルエコーチェンバーをステアリングする手がかりを導出するため、学生向けコミュニケーションサービスにおいて2度の実証実験をおこなった。定量/定性的分析より、エコーチェンバー生起や、サイトの盛り上がりとエコーチェンバーの発生というトレードオフ関係について、事例報告する。また、エコーチェンバーのステアリングに向けてプラットフォーム側に備えるべきルールや機能について考察をおこなった。
  • OS-3-3-5
    デジタル社会におけるフェイクニュース・陰謀論の課題とその対策
    招待講演
    村山 太一 (横浜国立大学)
    アブストラクト:デジタル社会において、フェイクニュースや陰謀論が深刻な問題となっている。本講演では、これらの課題を俯瞰し、情報学や認知科学の視点から取り組まれている研究をいくつか紹介する。そして、講演者が所属するグループ(JST RISTEX)で実践している陰謀論に関する研究、例えば、どのような書籍を読むユーザが陰謀論にはまりやすいのか、陰謀論信者が実際に行動に移す理由の分析についていくつか紹介する。