大会プログラム


プログラムを公開しました。

プログラム(ダウンロード可)


プログラムの変更

P1-22からP3-25へ変更
擬似的インタラクション時における非言語手がかりの推測
─部分名称の語意推測を利用して
安田哲也他

P3-25からP1-22へ変更
書店POP広告の「感情語」と「手書きフォント」が書籍の評価に与える影響
後藤靖宏

※なお,9月9日以降の発表変更の依頼に関しては対応しかねます。ご理解下さい。


会長講演(L1)
9月18日(木)11:00-12:00 会場:IB館大講義室


知性の生成的、重奏的、開放的性質
講演者:鈴木宏昭(青山学院大学)
司会:三輪和久(名古屋大学)

認知過程の探究は認知のリソースの拡大とそれを踏まえた新たなモデルの構築という歴史を辿ってきた.アーキテクチャレベルのリソース,経験的知識というリソース,身体,環境などの外的リソース,発達,進化からもたらされるリソース,感情,動機系のリソースなどの,多様なリソースの巧みな組み合わせが人間的知性を創発させている.本講演では,こうした知性の姿を生成性,重奏性,開放性という概念で総括し,洞察問題解決過程の分析をもとにその具体的なあり方を示す.


フェロー授与式・座談会(F1)
9月19日(金)11:00-12:00 会場:IB館大講義室


日本認知科学会フェロー授与式
授与者:大津由紀雄氏・山梨正明氏(五十音順)
司会:横澤一彦(東京大学)
座談会:授与者・橋田浩一(東京大学)

日本認知科学会では2011年7月、日本の認知科学の発展に多大なる功績のあった方を顕彰するため、「日本認知科学会フェロー」制度を制定しました。フェロー称号の授与により、これまでの貢献に対して尊敬と感謝の意を示すことを目的といたします。今回の2014年度大会では、2名のフェローの方々に対する授与式を行います。授与式後に、フェローのお二人に参加頂き、座談会形式で、認知科学の近未来などについて語っていただく予定です。


特別講演(L2)
9月19日(金)14:00-15:30 会場:IB館大会議室


意味の生まれる気配を歌う:感情と認知の統合
講演/歌唱:渡辺歌子氏
ギター伴奏:牛丸健司氏
司会:齋藤洋典(名古屋大学)

歌唱の表現力に「意味の生まれる気配」が宿り、私たちは時にそれを「感じる」ことがあります。本招待講演では、渡辺歌子さんに歌唱の表現力が、「感情と認知の統合」を促すことについて、実演を試みていただきます。企画の趣旨は、歌によって心が動く仕組みについて講演者が語るのではなく、その心の動きのかすかな気配を講演に参加される皆さんに感じていただくことにあります。コンサートホールではなく、講義室で渡辺歌子さんの歌唱力が皆さんに語りかける時に、どのような意味が生まれるのかを心ゆくまでご堪能ください。

渡辺歌子氏 プロフィール
1968年、シャンソンコンクールに入賞し、銀巴里オーディションへの合格を経て、プロ歌手としてデビュー。ニューヨーク在住(73年より78年まで)による活動の中断後、歌手活動を再開し、TV、新聞、ラジオ等多数のメディアに出演。??89年、ロシアの世界的詩人でシンガー・ソングライターのブラート・オクジャワと出会い、同年、ヤクルトホールにおいてジョイントコンサートを開催。以後、その作品をレパートリーに取り入れ、91年には、自ら主催者となり「オクジャワチャリティコンサート」を開催し、2001年には、モスクワで開催されたオクジャワのインターナショナルフェスティバルに、ただ一人の日本人アーティストとして招かれる。また、ポーランドの国民的歌手エバディ・マルチックとの交流をはじめ、グローバルな活動により、シャンソン復興の旗手として期待されている。??これまでに、東京FMホール、草月ホール、パルコ劇場、サントリーホール、新国立劇場などでソロ・リサイタルを開催。『遠い道』『小雨降る径』『さらば光・風・バラよ』『グルジアの歌』などのCD作品を発表。??2003年、スタジオブラートを開設。発声のための呼吸法(アーテム・トーヌス・トン)を学び、2007年にはドイツの身体・精神療法士マリア・ヘラー女史からライセンスを取得。ロシアの演技論法であるスタニスラフスキーシステムを歌に取り入れる等、常に高い表現力を追求。


ワークショップ1(WS1)
9月18日(木)16:50-18:50 会場:015講義室


超々高齢社会における認知研究の新しい切り口を考える:29年後の日本認知科学会に向けて
企画:小橋康章
話題提供者:齋藤洋典(名古屋大学),田中伸之輔・広瀬拓海(筑波大学),戸田山和久(名古屋大学)
指定討論者:行場次朗(東北大学),新垣紀子(成城大学),諏訪正樹(慶應義塾大学)

内容:
1.対象
専門分野にかかわらず、超々高齢社会に向かう認知科学コミュニティの未来をともに構想したい会員並びに非会員、とくに高齢の研究者と学生を含む若年の研究者の参加を強く呼びかける。
2.目的
超々高齢社会を背景とするこれからの日本認知科学会の可能性をテーマに、比較的高齢の会員と高齢者研究を実践している学生会員の対話を中心において、いままで直接話をする機会がなかった会員同士が対話することで学会の未来に対する想いを共有する。
3.背景
(1)フューチャーセンターとかフューチャーセッションといった施設や催しに関心が集まっている。組織や立場を超えて未来をともに考え、その過程で社会関係資本を蓄積しようというのが背後にある考え方である。JCSSのような出来の良い学会は多かれ少なかれフューチャーセンター的な性格をもっているが、それは主にコンテンツに関してであって、学会、あるいは研究コミュニティのありかたそのものに関して語ることは、常任運営委員会のような場を除けば希である。1983年の日本認知科学会の誕生は戸田正直の1969年ロンドンでの講演「非常に遠い未来における心理学の可能ないくつかの役割」で予言されていたとも言えるが、そこで論じられていた際限のない技術開発の加速や社会組織の相対的老朽化、グローバリズムのもたらすリスク、若者の失望、といった問題は未だに解決を見ていない。学会の未来を考えることを通じてこうした未解決の問題にわたしたちが今後どう取り組んでいくのかのついても見通しを得たいという動機から昨年はワークショップを実施した。
(2)JCSSの立ち上げに参画した当時の若い研究者たちも定年の時期に差し掛かり、研究の進め方についてもこれまで通りにはいかないことを認識しつつあるものと思われる。いっぽう心のメカニズムを追求してきたかなりの数の研究者たちが、高齢者認知や高齢者と若年層の相互作用にかかわる諸問題をわがこととして(=一人称的に)研究する機会がようやくにして訪れたとみることもできる。
(3)現実に「高齢者と若年者が集い、協同して問題解決を行うコミュニティの意義と問題点の検討」に着手した若い研究者たちがいる。彼らの経験も参考にしつつ、認知科学的な観点を積極的に取り入れることで、高齢者そのものに対象を絞って身体的心理的問題を検討してきたこれまでの高齢者研究とは異なる新しい切り口を発見できるのではないか。
4.プログラム
(1)話題提供者・指定討論者は会場の中央に円陣を組んで座り、一般参加者はそのまわりを取り囲むように席を占める。
(2)企画責任者によるイントロダクションのあと、話題提供者がそれぞれ超々高齢社会に向けての認知科学研究のコンテンツ、方法、あるいはコミュニティに関する見通しを語り、一般参加者も適宜この対話に参加する。


ワークショップ2(WS2)
9月18日(木)16:50-18:50 会場:014講義室


学習を再定義する:歴史と協働の中の学びへ
企画:青山征彦(駿河台大学)・香川秀太(青山学院大学)
話題提供者:川床靖子(大東文化大学)・有元典文(横浜国立大学)・土倉英志(浜松学院大学)
指定討論者:青山征彦(駿河台大学)・高木光太郎(青山学院大学)

このワークショップでは、心理学や認知科学における最重要概念の一つである学習にスポットをあてる。人間の学習は、認知科学においても、長らく個体主義的に捉えられてきた。しかし、近年は、学習をより社会的な実践として捉えるよう な研究も少なくない。例えば,ホルツマンは,従来の学習発達論が,認知的な変化を強調して,情動を排除 してきた点を批判しながら,社会的,集合的なものとしての「最近接発達領域」概念のさらなる拡張を試みている。 そこで、本ワークショップでは、先鋭的な学習研究をされている3氏に話題提供をお願いしたい。川床氏は、歴史のある織物である「縞もめん」をめぐるネットワークの 研究で、学習の持つ歴史性へとアプローチしている。有元氏は、みんなだとできること=「集合的達成」という観点を提示し、学習をそもそも他者との協働によってなされるものと捉え直している。土倉氏は、スキャフォールディングなどの既存概念が見落としてきたことを、機能システムの発達という視点から描こうとしている。 これらの発表をもとに、従来の学習概念が見落としてきたものは何なのか、認知科学は今後、どのような視座に立つべきなのかを考えていく場にしたい。


ワークショップ3(WS3)
9月18日(木)16:50-18:50 会場:013講義室


外国語副作用―外国語がもたらす思考力の低下―
企画:高野陽太郎(東京大学)
話題提供者:高野陽太郎(東京大学)・柳生崇志(沖縄女子短期大学)・李承玉(東京大学)・森島泰則(国際基督教大学)
指定討論者:玉岡賀津雄(名古屋大学)

外国語副作用
「外国語副作用」は、母語ほどには習熟していない外国語を使用している際に生じる、一時的な思考力の低下です。
ワークショップの構成
はじめに、企画者の高野が、外国語副作用という現象とそれが生じるメカニズムについて説明をします。外国語副作用の存在を実証した二重課題実験の基本的な方法についても説明をします。
続いて、柳生と李が、二重課題実験による研究について発表を行ないます。柳生は、思考に内言が伴う場合に外国語副作用が生じるかどうかを検討した実験を紹介します。李は、言語処理のどのプロセスが思考に干渉するのかを検討した実験を紹介します。
森島は、二重課題実験ではなく、読解における矛盾検出課題を用いて、外国語副作用を検証した実験を紹介します。
これらの実験について、玉岡が論評を行ない、話題提供者とともに討議を行います。


ワークショップ4(WS4)
9月18日(木)16:50-18:50 会場:011講義室


概念変化と発達段階
企画:白水始(国立教育政策研究所)・益川弘如(静岡大学)
話題提供者:三宅なほみ(東京大学)・村山功(静岡大学)・田代直幸(常葉大学大学院)・山口悦司(神戸大学)

ねらい:
認知科学のコミュニティでは,Piagetの発達段階説は,知識の領域固有性や発達の社会文化依存性などの観点から顧みられなくなって久しいが,教育行政やそれに近い教育研究の分野では依然根強く信奉されている.これには,認知科学の知見が十分に浸透していないことも一因としてあるが,学校教育上,特定の教育内容をどの学校段階のどの学年に配当するかの根拠を教育関係者が求めていることも一因としてある.認知科学が,広く現実社会と対話していくためには,こういったニーズを学術上の立場から一方的に否定するのではなく,それに対して建設的な解を提案し,対話を通して自らの研究も深化させていく必要があるだろう.そこで,本ワークショップでは,小中高の理科を対象に,従来の学習指導要領では,いかなる根拠で配当が決められていたかを確かめた上で,概念変化研究を基に何らかのオルタナティブが提案できるかを検討したい.
概念変化を「物理,生物,天体などの仕組みについて,人が社会的文化的な文脈の中で作り上げた素朴理論を,自らの認知発達や学校教育における意図的教授に従って,より『科学的』な理論へと作り変えていく過程」だと捉えると,その過程の研究は教育内容の配列と密接に関係する.実際,近年のハンドブック刊行(Vosniadou, 2008/2012; Handbook of research on conceptual change)に見るように概念変化研究が成熟するに従って,それを一つのベースとして理科教育の内容を配列する「ラーニング・プログレッションズ」が提案され,米国の理科教育スタンダードに採用される動きなども出ている.そのような積極的な提案は,果たして,クラスのどの程度の子供が同じようなペース(年齢)や順序やコースで概念を変化させるのかという問いや,多様な概念変化に合わせてスタンダードが柔軟性を持っていた方が良いのではないかといった新しい問いを生む.
構成:
ワークショップでは,田代氏の「学習指導要領と発達段階」の概説と山口氏の「ラーニング・プログレッションズ」の紹介を基調として,発達研究と教育研究の結節点で子供の概念変化を明らかにしてきた研究者(交渉中)から「生物学における概念変化と意図的教授」,概念をより動的なものと捉える立場として村山氏から「断片的知識論と教育への示唆」,通常想定される発達段階の乗り越えを目指して教室場面での概念変化を実践的に支援・評価する三宅氏から「協調的な相互作用による概念変化」について話題提供を行った後,「神経科学的な立場」からの研究者(交渉中)のコメントや企画者側の提案も含めて,フロアのみなさんとの議論から,上に挙げたような問いへの答えを模索し,教育現場に役立つ発達段階の再定義やその示し方について考えたい.


ワークショップ5(WS5)
9月20日(土)15:40-17:40 会場:015講義室


身体・運動と認知
企画:嶋田総太郎(明治大学)・永井聖剛(愛知淑徳大学)
話題提供者:永井聖剛(愛知淑徳大学)・佐藤徳(富山大学)・守口善也(群馬大学)・嶋田総太郎(明治大学)

まず永井より実験心理学的な立場から、身体運動が認知に与える影響(腕の大きな運動が広範な認知情報処理を導き拡散的思考を促進する、など)についての話題提供を行い、身体化された認知のメカニズムについて考える契機を与える。次に佐藤先生より、ある結果を引き起こしたのは自分自身であるといった、主体としての自己の感覚(自己主体感)に関する話題提供をしていただき、感覚フィードバックの予測や先行思考との一致などの要因の影響について議論する。次に神経心理学の立場から守口先生より、アレキシサイミア(失感情症)の患者の自己認識・メタ認知に関する話題提供をしていただき、自己身体感覚や感情が認知に与える影響について考える。最後に嶋田が、コミュニケーションの中でミラーニューロンシステムがどのように関わってくるか、特に「応援」を題材として2者間の脳活動の機能的結合解析による結果について報告する。身体・運動と認知の関係について、これらの多面的なアプローチによる題材をもとに自由な討論を行う。身体と認知の関係は、古くから指摘され続けているが、未だに解明されていない重要なトピックの1つであり、最新の知見を共有するとともに今後の研究の方向性を探る。


ワークショップ6(WS6)
9月20日(土)15:40-17:40 会場:014講義室


学習研究のこれまで、今、これから
企画:三宅芳雄
話題提供者:三宅芳雄・中島秀之・三宅なほみ・筧一彦

認知科学が形を成した1970年代中ごろを始めとして、その短い歴史を振り返ったとき、中心テーマの一つとして人の「学習」の解明が掲げられていたことは言うまでもない。そこを起源として学習の研究が一つの重要なテーマとして、今でも続いていると言えるだろう。この歴史ので多くの多様な学習研究があったが、それが成し遂げたものが何か、多様な取り組みであったが故に、必ずしも、明確になっているわけではない。
このワークショップでは、学習研究の歴史の中で、何が成し遂げられたのかを振り返り、そこから今後の学習研究を進めるための指針を議論する。それぞれの話題提供者には自分の領域を中心に、何が分かってきたのか、何が分かってこなかったのか、得られたものまたは乗り越えるべきものを紹介してもらい、今後の認知科学研究をさらに進展させていくための指針を議論してもらう。
なお、フロアの参加者にも、その場で問題になることを互いに議論し発表してもらうという実験的な試みを行うことで、真のワークショップとしての知の交流を目指す。


ワークショップ7(WS7)
9月20日(土)15:40-17:40 会場:013講義室


アイロニー研究の新展開
企画:内海彰(電気通信大学)・松井智子(東京学芸大学)・中村太戯留(慶應義塾大学)
話題提供者:岡本真一郎(愛知学院大学):社会心理学・社会言語学
秋元頼孝(理化学研究所):心理学・脳科学
松井智子(東京学芸大学):発達心理学・語用論
内海彰(電気通信大学):自然言語処理・情報抽出

アイロニーもしくは皮肉は,実際とは反対のことを意図的に言うことによって,現実に対する話し手の否定的な態度を言外に伝える言語表現である.アイロニーを理解するためには,言語表現として陽に述べられている内容だけではなく,その背後に隠された意味を推測しなければいけないという点で,言語使用を研究対象とする言語学の一分野である語用論の研究者や非字義的表現に興味を持つ認知科学・心理学者にとって,アイロニーは興味深い研究対象であった.実際に,多くの重要な理論的・実験的研究(e.g., Gibbs & Colston, 2007; 岡本, 2004; Sperber & Wilson, 1986;Utsumi, 2000) が行われ,アイロニー理解の認知過程に関する理解が深まってきた.しかしながら,我々の日常的な言語使用から考えると,アイロニーはそれほど頻繁に使用されるわけではない特殊な表現であることから,アイロニー研究は上述した分野の一部の研究者の興味の範囲にとどまっていた.
ところが,近年になって,さまざまな分野で研究対象としてのアイロニーが注目されている.例えば,アイロニーを正しく理解するためには話し手の信念や意図を推測しなければならず,そのことはアイロニー理解には「心の理論」が不可欠であることを示している(Happ´e, 1993).したがって,「心の理論」を対象とする研究者にとって,アイロニーはひとつの研究対象として認識されるようになり,「心の理論」の発達や障害とアイロニー理解を結びつける研究が多く行われるようになっている(e.g., Filippova & Astington, 2008; Pexman, 2008; 松井, 2013).さらに,その潮流は脳科学にも広がっており,近年ではアイロニー理解の神経器盤をfMRI を用いて探る研究も盛んになっている(e.g., Rapp et al., 2012; Uchiyama et al., 2012; Akimoto et al., 2013).一方では,Twitter を代表とするSNS では,ユーザが意見を発信する際にしばしばアイロニーが用いられる.SNS の発言から有用な情報(例えば,ある事柄に関する意見や評判)を自動抽出しようとする情報抽出・テキストマイニングの研究では,アイロニーかどうかを自動的に判断することが,その精度に大きく影響を与えるため,事前処理としてのアイロニーの自動検出が近年のホットトピックとなりつつある(e.g., Reyes et al., 2013; Wallace, 2013).
以上の現状をふまえて,本ワークショップでは,従来からのアイロニー研究とともに,最近のアイロニー研究の新たな展開を紹介するとともに,今後のアイロニー研究の方向性・多分野連携や,そこから得られる知見がより幅広い認知科学研究にどのような示唆を与えるかを議論したい.


ワークショップ8(WS8)
9月20日(土)15:40-17:40 会場:011講義室


オノマトペと音象徴2
企画:平田佐智子(明治大学)
話題提供者:浅野倫子(立教大学)・井上加寿子(関西国際大学)・宇野良子(東京農工大学)・細馬宏通(滋賀県立大学)・游韋倫(神戸大学)・平田佐智子(明治大学)

音象徴(言語音が特定のイメージと有縁的に結び付く現象)およびオノマトペ(音象徴語,擬音語・擬態語)は,元来主に言語学の分野で研究されてきた。しかし両者は,言語機能だけでなく感覚機能や身体機能との関係も深く、近年では発達・認知心理学・脳科学・工学・医学など多様な分野の研究対象となってきている。その現れとして2010年認知科学会において開催されたWS「オノマトペと音象徴」は大きく注目され、その後2013年4月には、WS発表者を中心とした共同執筆本「オノマトペ研究の射程―近づく音と意味」が発行されるに至った。
本ワークショップでは、「オノマトペ研究の射程」において指摘された未解決問題を整理し、4年の歳月を経てさらに多様性を増した音象徴・オノマトペ研究について、独自の手法・テーマを扱う話題提供者が発表を行う。

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