9月12日(土)
ワークショップ(W5) 16:30-18:00 会場:ι11
コミュニケーションの中のメタ認知―高次脳機能障害や精神障害を抱える人々とのコミュニケーションギャップを手掛かりとして―
- 企画:榎本美香(東京工科大学)
- 話題提供者:榎本美香(東京工科大学)、岡本雅史(東京工科大学)、高梨克也(京都大学)
- 指定討論者:伝康晴(千葉大学)
本ワークショップでは、高次脳機能障害者や精神障害者の3人会話データ中においてコミュニケーションギャップが発生している箇所に着目し、 そこで本来利用されるべきであったメタ認知的機能に関する議論を通じて、 コミュニケーションにおける様々な局面にて用いられるメタ認知に焦点を当てたい。 発表者榎本は会話を一連の流れにまとめあげるための語りと語りの間の結束性に関わるメタコミュニケーション事例を紹介し、 岡本は談話中で通常利用されるヘッジ表現や理解提示方略がコミュニケーションにおけるメタ認知にどのように関わっているかを考察し、 高梨はメタ認知がメタコミュニケーション的な調整においてどのような役割を果たすかについてその認知科学的枠組みと展望について概観する。
ワークショップ(W6) 16:30-18:00 会場:ι23
「学校教育と認知科学」ワークショップ
- 企画:寺尾敦(青山学院大学)
- 話題提供者:福島美和(京都大学霊長類研究所・日本学術振興会特別研究員DC)、 池田まさみ(お茶の水女子大学人間発達教育研究センター)、 吉岡有文 (東京都立練馬高等学校・青山学院大学大学院社会情報学研究科)
本大会が開催される2009年9月に発行される『認知科学』第16巻3号において、「学校教育と認知科学」という特集が組まれている。 本ワークショップはこの特集と連携している。特集号に掲載される8本の論文から3本の論文を選び、著者に論文の内容を発表していただく。 本ワークショップの目的は、学校教育に対して認知科学がどのような貢献ができるのかを明らかにすることである。 論文の著者は、自分の研究の関与する範囲において、学校教育への認知科学の貢献を議論し、学校教育に対する提言を行う。 新しい試みとして、参加者が携帯電話から質問や意見を送信するシステムを利用し、議論の促進を図る。
ワークショップ(W7) 16:30-18:00 会場:ε21
創作、観賞の理論:勝手読みを超えて
- 企画:三宅芳雄(中京大学)
- 話題提供者:岩垣守彦、森田均(長崎県立大学)、金井明人(法政大学)、小方孝(岩手県立大学)、川村洋次(近畿大学)
- 指定討論者:内海彰(電通大学)、戸梶亜紀彦(広島大学)、藤田米春(大分大学)、小田淳一(東京外国語大学)、浜田秀(天理大学)
文学と認知・コンピュータ研究分科会IIでは、2008年の認知科学会大会のワークショップにおいて、 「勝手読み」というキイワードを一つの手がかりにして、文学とそれに関連の深い芸術活動を捉える理論的な検討を始め、 その後も研究分科会で引き続き行って来た。 そこでは、勝手読みを行う読者の主観的世界の多様性を明らかにすることで、 その廻りの社会的、文化的、歴史的な構造とのインターラクションの分析を視野に入れ、 文学現象を取り巻く多層構造を総体として解明し、そのダイナミズムを明らかにするのに有効な多く視座を得た。 今回のワークショップではこれまでの成果をさらに発展させ、まとめることを試みる。
ワークショップ(W8) 16:30-18:00 会場:ε22
知覚の文化的デザイン
- 企画:有元典文(横浜国立大学)、岡部大介(東京都市大学)
- 話題提供者:西阪仰(明治学院大学)、三嶋博之(早稲田大学)
- 指定討論者:青山征彦(駿河台大学)、土倉英志(首都大学東京)
「知覚」という概念の前提には知覚対象の実在がある。 つまり知覚ということばを使ったときから、知覚される外界や自己の状態が、知覚そのものの働きとは独立に実在することとなる。 このように「知覚」が安定して本物のようだ、と思えるメカニズムを、【エスノメソドロジー】、 【アフォーダンスの理論】の各領域を代表する話題提供者から報告頂き、 わたしたちの「安定した知覚」の文化的なデザインについて議論したい。