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音楽
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OS04-4本発表は,プロおよびアマチュア音楽家による練習活動におけるメタファー表現について考察する.音楽の理論的・分析的言説に照準した先行研究や,指導の場を対象とした逸話的研究とは異なり,本研究は,室内楽集団の相互行為に特有のメタファーを明らかにする.5団体による約33時間の録画データに基づき,慣用的なものを除くメタファー表現の事例候補を240件集め,ターゲット領域・ソース領域および身体動作の傾向を特定した.
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OS04-5写真日記という媒体を用いて環境との関係の理解を方向づける空間図式を探究している.この探究方法は固定した様式をもつものではなく,実践を通して構成され続ける探究方法である.ものごとの探究を通してものごとの探究方法の実践と探究を同時に行なっている.人工物の創生や使用における人と環境の関わり方を探究する認知科学の方法のひとつとして,写真日記の作成と構造化によって空間図式を探究する方法の意義と実践における気づきを議論する.
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OS16-7本研究では,野沢温泉村で受け継がれてきた湯澤神社例祭の神楽の一つ,猿田彦の舞について分析する.拍子方による囃子の旋律や舞の型は決まっているが,毎回時間的に一定ではなく,特に舞の序盤と終盤ではテンポが変化している.それにも関わらず,「返し」と呼ばれる囃子の区切りでは笛と太鼓の出だしが一致する.ここでは,拍子方における相互行為の分析を通じて,動的に変化するテンポや状況の下でどのように認知された上で対処されているのかを明らかにする.
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P1-35F多人数インタラクションの心理的・生理的基盤を探究するため,1人,2人,3人でドラムを叩きあう実験を実施し,そのときの心拍を測定した。その結果,1人条件にくらべ3人条件において,心拍数ならびに交感神経-副交感神経バランスが高くなることが示された。さらに,参与者のコミュニケーション能力やチーム志向能力が,3人でのセッションにおける心理的・生理的反応に影響を及ぼすことが示された。
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P1-40聞き手は,所属する文化の音楽に曝されることで文化特異的な調性スキーマを習得する。現代日本は,西洋音楽と日本伝統音楽の両方が存在するバイミュージカルな環境にある。では,このような環境で育つ日本人の調性的感覚は年齢と共にどのように変化していくのであろうか。本発表ではこの疑問を,横断的研究法により調べた一連の実験結果を報告する。
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P2-15本研究の目的は,音楽の授業の際に「知識構成型ジグソー法」を用いて,「曲想の特徴」「歌唱技能」「音の強弱と高さの関係」「歌詞の内容」の4つの要素を軸に,旋律の特徴に合った歌唱表現を追求することにある。この授業の後には,授業前と比べ,旋律の特徴について記述した4つの要素に関する内容が増加した。また,授業中の発話についても,4つの要素を統合した内容が見られた。この結果,児童の歌唱表現が,旋律の特徴を付けるものへと変化したといえる。
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P2-32本研究では、ドラム熟達者・初心者の身体運動(肘、膝、頭部等)・スティックの運動を、3次元動作解析装置を用いて計測し、検討する。具体的には、身体とスティックの位相構造を分析単位とすることで(例えば肘とスティック)、ドラム熟達者が、身体とスティックを巧みに協調させながら正確な演奏を実現していることを明らかにする。なお本研究は、現在データ収録段階の研究であるため(2017/07/10)、ポスター発表では、最新データを公表する。