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人工知能

  • OS04-10
    川端良子 (国立国語研究所、千葉大学)
    伝康晴 (千葉大学、国立国語研究所)
    複数の人々が協力して,特定の目標の達成を目指す共同的活動では,活動を円滑に行うために,将来の行為に関する情報を共有するということがよく行われる.この共有される情報のことを「共有プラン」と呼ぶことにする.本研究では,日常会話コーパス(CEJE)を用いて,共有プランがどのように会話を通じて構築されるか,その構築過程の分析を行う.そして,従来のモデルとは異なる共有プランの構築過程について,その要因を検討する.
  • OS08-1I
    依頼講演
    佐藤有理 (University of Brighton)
    下嶋篤 (同志社大学)
    本発表では、情報視覚化の認知研究に関する背景説明を提供する。まず、Shimojima (2015) に基づき、図形表現における認知的に利用可能な特性を紹介する。次に、情報視覚化の認知研究の最近の動向を紹介する。データ可視化グラフィックスにおけるトップダウン的なグローバル認知処理、オントロジーとして記述されるような複雑な抽象情報の視覚化、情報視覚化のデザイン選択のレベル分類などに焦点を当てる。
  • OS08-5
    佐藤有理 (University of Brighton)
    Gem Stapleton (University of Brighton)
    Mateja Jamnik (University of Cambridge)
    Zohreh Shams (University of Cambridge)
    Andrew Blake (University of Brighton)
    オントロジーは概念間の単項の階層関係と二項述語関係からなる。このような複雑な知識を人間が効率的に使用するには、 それはどのように表現されているとよいのだろうか。この研究では、階層関係を集合論的関係として視覚化しそれを拡張した空間的表現(コンセプト図)と、二項述語関係としての意味連携をリンクとして視覚化しそれを拡張したネットワーク表現(SOVA)とを実験的に比較した。無矛盾判定課題において、SOVAを用いた群の成績が優れていた。
  • OS10-5
    須藤明人 (静岡大学)
    藤原直哉 (東京大学空間情報科学研究センター)
    徳田慶太 (東京大学医学部付属病院薬剤部)
    本田秀仁 (東京大学大学院総合文化研究科)
    植田一博 (東京大学大学院総合文化研究科)
    創造性を自動化する上で,生成した情報の評価指標を定めることが困難のひとつである.本研究では,情報を物理的な実体のある系と結びつけて考え,情報を得ることで系から取り出せる仕事の上限が増えることをその情報の価値としてとらえることを提案する.情報を系の状態を表現するものに限定し,取り出せる仕事の価値を認め,無限の価値を有する情報が存在しないという仮定のもとで,提案する指標が情報の価値として必要十分性を有することを論証できる.
  • OS11-2
    小山虎 (大阪大学基礎工学研究科, JST ERATO)
    石黒浩 (大阪大学基礎工学研究科, JST ERATO)
    本論文では、心を備えたエージェントを工学的に実現するためのアーキテクチャを提案する。これは哲学と人工知能における心や自己の研究の流れを踏まえ、両者を統合したものである。既存のアーキテクチャとの比較的優位性や進化的妥当性についての議論に加えて、本アーキテクチャの学際的価値をロボット工学、哲学、認知科学などの観点から論じる。
  • OS11-3
    日永田智絵 (電気通信大学)
    長井隆行 (電気通信大学)
    一般にロボットは,感情の無い存在と考えられている.しかし,ロボットが人間社会に受け入れられていくためには,相手の感情を理解・共感し,行動することが必要不可欠である.本研究では,人-ロボット間の共感コミュニケーションに関する神経学的、心理学的知見に基づく感情モデルを提案する.モデル実現の最初のステップとして,深層学習を利用し,視覚刺激による情動生成を行った.また,モデル検証として,ロボットへの実装および色に対する情動反応の検証を行った.
  • OS11-5
    大澤正彦 (慶應義塾大学/日本学術振興会特別研究員)
    滝本佑介 (慶應義塾大学)
    奥岡耕平 (慶應義塾大学)
    今井倫太 (慶應義塾大学)
    半自律テレプレゼンスロボットのふるまいが人間に与える印象を調査した.作成したロボットは随意・不随意運動を調停する随伴性行動生成アーキテクチャを拡張し,遠隔操作と自律動作を調停できる.テレプレゼンスロボットを用いたロールプレイングの映像を20件作成し,2つの方法で分析した.分析結果から,随伴性行動生成アーキテクチャが人間のふるまい生成のモデルとしても有効である可能性を示唆する.
  • OS12-3
    山田雅敏 (常葉大学)
    里大輔 (SATO SPEED Inc.)
    坂本勝信 (常葉大学)
    砂子岳彦 (常葉大学)
    竹内勇剛 (静岡大学創造科学技術大学院)
    本研究では,コーチングにおける集団語が,ラグビー高校日本代表選手の身体意識へシンボルグラウンディングしていく認知的過程を解明することを目的とする.その結果,起き上がりの動作と走る準備の意識に関する集団語の分類は,指導された内容に影響を受けていることが示された.また,起き上がりと集まる動作に関する集団語に強い関係が明らかとなり,さらに,集団語の内容がチームレベルの場合、意識と動作では認知的過程に差異がある可能性が示唆された。
  • OS18-1I
    依頼講演
    小方孝 (岩手県立大学)
    本稿では主に,オーガナイズドセッション「「脳/心理」‐「記号/文芸」‐「社会/制度」をつなぐ物語生成」の趣旨と概要を述べる.これは全体として,物語生成のモデルとシステムを多層的・多重的に構築しようとする筆者の多重物語構造モデル (Ogata, 2016)に関わるものである.このセッションはまた,オーガナイザー及びその他の関与者による将来に向けたアカデミック以外のものも含めた様々な協働・共同可能性を模索することも間接的な目的としている.
  • OS18-2I
    依頼講演
    新田義彦 (言語研究アソシエーション/日本大学)
    小方孝 (岩手県立大学)
     認知科学の主要分野である言語生成・言語理解の分野においては,近時,統計的アプローチが隆盛を極めている.手作りベースの古典的人工知能のアプローチは,自然言語表現の多様性に対処できないというのが,主な理由のようである.  本論文では,日本の古典的芸術文というべき「俳句」を例に採り,統計ベースの大量コーパス処理にはできない機能的強み,特にメッセージの組み込みと読み解きについて考察した結果を報告する.
  • OS18-3I
    依頼講演
    阿部明典 (千葉大学)
    In this paper, I discuss the possibility of computational literature generation. The generation is based on the conept of the intertextuality by Kristeva. By the simple example of Japanese Waka generation the possibility is shown. In addition, to such generation, the feature of abduction is applied. Then it will be possible to generate literature by abduction. By the abductive procedure, it will be possible to generate new or novel story.
  • OS18-11
    小野淳平 (岩手県立大学大学院ソフトウェア情報学研究科)
    小方孝 (岩手県立大学ソフトウェア情報学部)
    筆者らはテーブルトークロールプレイングゲーム(TRPG)が持つストーリー生成のメカニズムに注目し,TRPGに基づく物語自動生成ゲームを開発した.このシステムでは.TRPGにおいて成立する,用意されたストーリーの枠組みと生成されるストーリーの差(これをギャップと呼ぶ)から生まれる驚きを導入するための技法を持ち,筆者らはその驚きの作用を分析した.本稿では,その分析の結果から驚きを導入するための技法の整理からギャップ技法を提案する.
  • P1-5F
    鶴島彰 (セコム株式会社 IS研究所)
    鶴島・小松崎[1]は、進化シミュレーションにより、危険な状況下での人間の行動モデルを生成した。本稿では、まず多属性効用理論を使ってこのモデルを分析し、いくつかの性質を抽出し、次に個々の性質について人間を使った実験を行うという二段階の手法によりモデルの検証を試みる。
  • P1-10F
    河上章太郎 (金沢工業大学 工学部 電子情報通信工学科)
    金野武司 (金沢工業大学 工学部 電子情報通信工学科)
    人は,記号に字義通りの意味と言外の意味を割り当て,互いにコミュニケーションをする.我々は,人と計算モデルによる記号コミュニケーションによる実験を行なった.先行研究では,計算モデルどうしのシミュレーションでは協調課題を解けることが確認された.しかし,本稿ではそれと同じ仕組みが,人との間ではうまく機能しなかったことを報告する.また,その原因は計算モデルが失敗事例を学習する仕組みがないからではないかと示唆する.
  • P1-14F
    森田純哉 (静岡大学)
    金野武司 (金沢工業大学)
    奥田次郎 (京都産業大学)
    鮫島和行 (玉川大学)
    李冠宏 (北陸先端科学技術大学院大学)
    藤原正幸 (北陸先端科学技術大学院大学)
    橋本敬 (北陸先端科学技術大学院大学)
    本研究は,コミュニケーションシステムの共有に関与する認知プロセスをシミュレーションによって検討する.構築したモデルには,明示的に他者を模倣する戦略に加え,自他の記憶が非明示的に混在するプロセスを組み入れた.シミュレーションの結果,後者のプロセスを組み入れることで,明示的な模倣を行わずとも,二者間で共通のコミュニケーションシステムが生成されることが確かめられた.
  • P2-48
    伊藤拓哉 (岩手県立大学ソフトウェア情報学部ソフトウェア情報学科)
    小方孝 (岩手県立大学ソフトウェア情報学部)
    筆者らが開発中の統合物語生成システムの入力として俳句を利用することを目指し,今回は俳句を自動で生成する手法の考案のために「おくのほそ道」の俳句の品詞の遷移を分析した.また獲得した品詞の遷移パターンなどを利用し生成した俳句に関して,面白さと理解度の試験的な評価を行い,この評価の結果から生成される俳句の向上を目指す.
  • P2-51
    荒井達也 (岩手県立大学大学院ソフトウェア情報学研究科)
    小方孝 (岩手県立大学ソフトウェア情報学部)
    統合物語生成システムの動詞概念辞書において,格納される動詞概念は様々な制約を持つ.統合物語生成システムは動詞概念の持つ格構造における名詞概念の制約に基づき事象を生成する.本稿では,青空文庫中の小説に基づく事象の制約の獲得とその分類を行う.今回は,「N1がN2を食べる」という意味を持つ動詞概念「食べる2」のN2格から,動詞概念「食べる2」の制約の獲得を行う.また,従来の制約と獲得した制約の比較を行い,動詞概念の制約の改善案を提案する.