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動物認知
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OS11-4運動同期によって,コミュニケーションと関連しない(実験1)もしくは関連する注意(実験2)が影響されるのかを検討する。ある刺激が参加者の動きに合わせて動く課題を行った後に,その同期刺激と,同期しなかった刺激を標的刺激とする探索課題を実験1では行う。実験2では,同期刺激と非同期刺激を手がかり刺激とする,視線手がかり課題を行う。運動同期が注意に影響するならば,いずれの実験でも,同期刺激において標的刺激の検出が促進されると考えられる。
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OS17-4再帰の解釈には,構造としての「階層的埋め込み」と,操作としての「ある関数の自己参照・自己呼び出し」という二種類が考えられる.言語文における「再帰」論争やヒトと動物との比較認知実験において,二つの再帰は混同や誤解を招いてきた.本発表では,再帰的操作の概念的な本質は,ある階層的埋め込み構造の存在やその生成ではなく,新たな埋め込み構造を無限に創り出せることにあり,ヒトの生態学的環境は後者を適応的にするものであった可能性が高いことを主張する.
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P1-16F動物訓練場面において、社会的シグナル交換の相互学習の存在を検証するために、サル訓練場面の動作、訓練戦略と音声発話分析を行った。動物は多様な動作を初期に行い、目標行動を獲得するに応じて、人も初期には多様な指令・結果返還を用いるが、より少ない単純化された発話や動作のみが残った。結果から示唆される社会的信号の相互学習の心理機構を知ることは、ヒト間で行われている意思疎通の共通原理解明の糸口、および人と意思疎通する機械の基礎技術となる。
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P2-14本研究は,8方向放射状迷路を使用して,ラットにおける指示忘却を検討した。複数の項目の同一の試行内での提示により,後の記憶テストの不在を信号された忘却項目から,後にテストされる記銘項目へと記憶資源の再配分を促す,ヒトにおいて用いられるような手続きを実現した。通常テストと比較して,プローブテストの成績が低下したことは,記憶資源再配分型の手続きがラットにおける指示忘却の検討に有効であったことを示す。
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P2-17本研究では,ラットにおける予期的対比効果を検討した。 実験群には,サッカリン溶液の後により好ましいのスクロース溶液を与えた。予期的対比効果は第1段階では示されず,溶液間間隔が5分に短縮された第2段階で確認された。この効果は,溶液間間隔を再度30分に延長しても維持された(第3段階)。これらの結果は,ラットの展望可能時間,より近い将来の経験を通して拡張されることを示唆している。