研究分野別一覧

注意

  • OS03-4
    公募発表
    阪口豊 (電気通信大学)
    本稿では,身体技能の遂行・習得メカニズムを明らかにする方法論として,随意運動制御の計算モデルに意識の働きを組み込むことについて議論する.ヒトの運動制御の本質的な難しさが身体の多自由度性にあることを指摘するとともに,意識に上る認知の働きと無意識の下で働く運動計画・運動制御の働きがこの問題を解決するうえでどのように機能するかを考察したうえで,意識の働きを計算モデルに組み込むうえでの課題について論じる.
  • OS11-3
    公募発表
    佐藤優太郎 (情報科学芸術大学院大学)
    石原由貴 (名古屋市立大学芸術工学研究科)
    小鷹研理 (名古屋市立大学芸術工学研究科)
    「蟹の錯覚」は、本研究室が考案した、両手交差によって身体の自己感へ影響を与える錯覚である。一般的な錯覚は、実際の身体をマスクすることで主体感や所有感に影響を与える。一方、自身の身体はむき出しのまま行う「蟹の錯覚」においても、主体感や所有感への影響を示唆する反応が確認されたことから、「蟹の錯覚」は特殊な位置付けの錯覚であるといえる。本稿では、「蟹の錯覚」における視覚刺激に対する運動反応を主体感の変調の指標とし、実験の結果・考察を報告する。
  • sP1-13
    Sala Giovanni (Osaka University Graduate School of Human Sciences)
    Yasuyuki Gondo (Osaka University Graduate School of Human Sciences)
    To date, the attempt to boost cognitive skills in the general population has failed. However, it is still possible that some cognitive training regimens exert a positive influence on specific populations, such as older adults. In this meta-analysis, we investigated the effects of working memory training on older adults’ cognitive skills. Three meta-analyses were run. While large effects were found for the trained tasks, only moderate and near-zero effects were obtained in the near-transfer and far-transfer meta-analyses, respectively. While confirming the difficulty in obtaining transfer effects with cognitive training, these results cast serious doubts about the practical utility of near-transfer effects for older adults’ everyday life too.
  • sP1-16
    米持圭太 (群馬県立県民健康科学大学診療放射線学部)
    松井志保人 (公立藤岡総合病院)
    柏倉健一 (群馬県立県民健康科学大学診療放射線学部)
    本研究は,危険予知トレーニング(K=危険,Y=予知,T=トレーニング:KYT)のプロセスを明らかにすることを目的とした. 実験は,fMRI法を使用し,被験者は事前訓練(KYT)の有無により2群に分けた.両群について,1)KYTと対照画像との比較,2)危険予知と解決策の比較の2つの方法で分析した.この結果,両者では異なるプロセスを行っていること,事前訓練の有無がKYTプロセスに影響を及ぼす可能性があることが推測された.
  • sP1-46
    中田龍三郎 (名古屋大学情報学研究科)
    川合伸幸 (名古屋大学情報学研究科)
    自己の食事中の静止画を見ると食事をおいしく感じる。この効果は正立の静止画で強くなるのか、自己静止画を見ることが食事へのより強い注意をもたらすのか検討した。刺激を正立で呈示するとおいしさの評定値は高くなった。また試食と無関係な音刺激に対する注意を反映するERP(P300)振幅値は正立条件よりも倒立条件と無人条件で増大していた。正立条件では食行動に向けられる注意配分量が相対的に増加したと推測される。
  • sP1-48
    野村亮太 (東京大学教育学研究科)
    森田賢治 (東京大学教育学研究科)
    丸野俊一 (九州大学)
    学習者は自分自身の理解状態をうまく説明できないことが多い.本研究では学習者の理解を推定する非言語的手がかりとして自発性瞬目の群発に注目した.観察された個人の瞬目間間隔(IBI)から瞬目群発を定義する手法を新たに提案した.提案手法に基づいた瞬目群発は,連続した複数のIBIの情報を用いた場合に数III履修者と非履修者を弁別可能であった.非履修者に多く見られた瞬目群発は,学生が「理解が難しい」と感じたことの指標になることが示唆された.
  • sP1-50
    斉藤功樹 (日本ユニシス株式会社)
    土肥拓生 (株式会社レベルファイブ)
    本稿では,要件定義書レビュー時の視線情報を用いてレビューを1ページ単位で評価する2つの手法を提案する.1つ目はレビュー時のレビュー品質評価であり,意図的に欠陥を含ませた要件定義書のレビューを19名に実施し,視線情報を用いて重み付けSVMにて欠陥を検出できない人を約81%の精度で分類するモデルを構築した.2つ目はレビュー文書の読みづらさ評価であり,視線情報より読み返し回数を算出し,読みづらさと読み返しの間に正の強い相関がみられた.
  • sP2-6
    邱華琛 (名古屋大学情報学研究科)
    川合伸幸 (名古屋大学情報学研究科)
    Snake is a serious threat to humans for the past millions of years so that humans became extremely sensitive to snakes during the long evolution period. The present experiment shows that humans and non-human primates can detect snake pictures more quickly and accurately than those of other animals. Here we performed a flicker paradigm task to compare the accuracy and speed of detection between two types of the target stimuli, which consisted of snake pictures and lizard pictures. We find that the snake target stimuli can be detected more rapidly and accurately than lizard target stimuli. Our study shows that participants were more sensitive to snake pictures during the flicker paradigm task and supports the Snake Detection Theory.
  • sP2-38
    田中大介 (鳥取大学地域学部)
    水姓由薫 (鳥取大学地域学部)
    課題遂行時における経過時間の主観的ゆがみを実験的に検討した。具体的には計算課題の難易度を操作して課題の認知負荷を変えるのとともに,実験協力者が遂行した課題を面白いと感じたかどうかを参加者間要因の独立変数とした.結果,課題の難易度が高まる事で時間は速く流れるように感じられる事が明らかとなり,難しい課題の場合はそれを面白いと感じた人はより時間の流れを速く感じること,一方で簡単な課題の場合は,それと反対に感じられている可能性が示唆された.