キーワード索引

創造性

  • P1-11
    山川真由 (名古屋大学・日本学術振興会)
    清河幸子 (名古屋大学大学院教育発達科学研究科)
    本研究では,物事に対する固定的な見方を解消する方法として「関連性の低い2つの対象間の共通点探索」に着目した。関連性の低い2つの対象間に共通点を発見するためには,対象がもつ顕在的でない特徴への着目が重要であると想定し,このプロセスを共有すると考えられるカテゴリ列挙との関連を検討した。その結果,共通点探索課題とカテゴリ列挙課題の成績には正の相関関係が認められ,「対象の顕在的でない特徴への着目」という共通するプロセスを有することが示唆された。
  • P1-12
    田岡祐樹 (東京工業大学 環境・社会理工学院)
    布施瑛水 (東京工業大学 工学院)
    齊藤滋規 (東京工業大学 環境・社会理工学院)
    近年,企業は新しく革新的な製品やサービスを開発するために,グループで長期的なデザインプロジェクトを実行している.グループメンバーの専門の多様性とグループ内の対立は、革新的なアイデアを発展させる要因とされているが,成果物への影響は,特に長期の設計プロジェクトでは十分に検証されていない.本研究は,1.5ヶ月の学生によるデザインプロジェクトにおける多様性の高いグループと低いグループのグループ内対立と成果物の創造性を調査した.
  • P1-14
    野澤光 (東京大学大学院学際情報学府 後期博士課程)
    本研究は書道熟達者1名が16試行を通じて臨書作品を制作するケーススタディである.書家のかいた字画について,画像相互情報量による類似度評価を用い,字画の形態調整を縦断的に検討した結果,字画形態の一貫性は,紙面上の文脈に依存して異なることが明らかになった.またこの結果は,文字の配置計画について述べた書家の内省報告と部分的に一致していた.以上の結果は,書家が戦略的な配置によって「不確実性を飼いならす」技を身につけていた可能性を示唆する.
  • P1-21
    岩井優介 (東京大学大学院学際情報学府修士課程)
    岡田猛 (東京大学大学院教育学研究科)
    本研究の目的は、熟達者によって創作されたショートショートを推敲することが面白い作品の創作を促進し、また、触発が起きるという仮説を検証することである。48名の学生が4つの実験群(推敲・熟達者の作品群、読解・熟達者の作品群、推敲・初心者の作品群、読解・初心者の作品群)にランダムに割り当てられた。その結果、仮説は支持されなかったが、初心者の作品条件の被験者は、表現の自覚性を獲得し、また、他者の創作プロセスの推測と評価を伴う鑑賞が促進された。
  • P1-22
    新垣紀子 (成城大学 社会イノベーション学部)
    大間知ありさ (成城大学)
    本研究では、個人で事前に生成したアイデアが、協働で行うアイデア生成の成果物にどのように影響するのかを検討した。5組のペアで検討した結果、協働することにより個人のアイデアに加えて多くのアイデアを生成したペアと新しいアイデアがほとんど生成できないペアが観察された。新しいアイデアが多く生成されたペアでは、一方の生成したアイデアに触発されて、他方の参加者が別の新しいアイデアを思いつく事例が多く観察された。協働における議論の重要性が示唆された。
  • P1-43
    二宮由樹 (名古屋大学)
    寺井仁 (近畿大学)
    三輪和久 (名古屋大学)
    誤った表象からの転換には潜在的処理の関与が見られることが多くの洞察研究で示されてきた.しかし,次善解から最善解への転換のような,初期表象による課題の解決が可能な状況における転換に関する議論は進んでいない.本研究では,次善解から最善解への転換における潜在的処理の関与を眼球運動計測を用いて検討した.その結果,言語報告と乖離した固着の緩和が,転換に先行して観察された.これは,次善解から最善解への転換における潜在的処理の関与を示唆する.
  • P1-44
    石黒千晶 (金沢工業大学情報フロンティア学部心理科学科)
    高岸治人 (玉川大学脳科学研究所)
    佐藤由紀 (玉川大学リベラルアーツ学部)
    加藤悦子 (玉川大学芸術学部)
    髙橋愛 (玉川大学芸術学部)
    阿部祐子 (玉川大学芸術学部)
    岡田浩之 (玉川大学工学部・脳科学研究所)
    創造性はアイディア生成能力やプロダクト生成能力,社会的実績の観点から研究されてきたが,各創造性の関係については明らかになっていない。本研究はアイディア生成能力,創造的実績に焦点を当て,2つの創造性の関係を検討した。88名の大学生を対象に,アイディア生成能力と創造的実績を測る実験を行った。その結果,アイディア生成能力と創造的実績の間に有意な正の相関が見られた。今後は、プロダクト生成能力も含めて多様な観点から創造性を検討する必要がある。
  • P1-67
    古藤陽 (東京大学大学院学際情報学府)
    清水大地 (東京大学大学院教育学研究科)
    岡田猛 (東京大学大学院教育学研究科・情報学環)
    美術創作や鑑賞といった活動においては,しばしば日常とは異なる特殊なものの見方が生じており,その一つの要因として「美的態度」と呼ばれる認知的な構えが存在することが先行研究により示唆されている.本研究は,美的態度をもって非美術の対象を解釈する活動の中で生じる解釈の変化の過程を探索的に検討することを目指す.これにより,美術活動全般に関わる「対象を美的に見る」という力を養うための美術教育手法の開発に寄与することができると考えている.

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