公募発表
齊藤優弥
(金沢工業大学大学院 工学研究科 電気電子工学専攻)
金野武司
(金沢工業大学 工学部 電気電子工学科)
本論では,二者間でやり取りされる記号表現に構造依存性が発生する過程を定量的に観察できる実験課題について検討し,2対2のゲーム課題を開発した.その結果,協力する二者が共創した意味の数と,扱う記号表現のバリエーションの増加を確認した.しかし,構造依存性を持つ表現の発生は確認されなかった.その原因として,協力・競合関係から生じる失敗回避の動機によって,二者間でやり取りされる意味の増加が抑制されたのではないかと考えられる.