日程
口頭発表1:インタラクション (O1)
9月17日(木)
10:10 - 11:30
会場:大会メイン会議室(ZOOM)
座長:林 勇吾(立命館大学)
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O1-1本研究では,話者特性の一つであるパーソナルテンポが対面朗読時の二者間における生理的シンクロニーに及ぼす影響について調べた。その結果,二人朗読課題の序盤および終盤において,個人のタッピングテンポの類似と二者間の心電図RR間隔のシンクロニーとの間に相関関係が見られた。また,ペア間で個人の発話テンポが類似していることは,二人朗読課題の中盤における生理的シンクロニーならびに発話の音声シンクロニーと関連があることが示唆された。
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O1-2各種新型モビリティの提案を背景に,人と小型モビリティが混在する空間のデザインが問題となっている.本研究は歩車混在空間で生じるリスク,その低減行動の分析から,歩車間相互作用に影響を与える諸要因を検討するため,空港ならびに博物館でのモビリティと周辺歩行者の相互作用を観察した.その結果,運転ルール遵守もしくはコミュニケーションによるリスク低減行動が観察された.各問題点から歩車共存空間のデザインについて論じた.
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O1-3演者間の関わり合いは上演芸術の魅力の一つとされる。近年、同期による検証が行われているが、複数の表現チャンネルの協調の検討は十分に行われていない。本研究では、複数チャンネルにおける動的な関わり合いを捉える枠組みを提案し、ダンサーのバトル場面を対象にリズム運動と空間内の移動とに着目し、有用性を検討した。位相解析の結果、各チャンネルにおいて協調が生じること、協調間に高次の対応が見られること、協調・対応関係が文脈に基づき変化することが示された。
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O1-4本研究では,楽器演奏教示場面における,教示に対する理解の提示(デモンストレーション)としての学習者による演奏を指導者が「止める」実践を記述する.その実践には,演奏を「単に止める」場合と「中断する」場合の2つのやり方が見いだされた.それぞれが教師対生徒の教室内相互行為に特徴的なIRE連鎖と同じ構造を持つ行為連鎖に埋め込まれ構造化されることで,学習者の演奏を評価することも実質的に達成していることが明らかになった.