日程
口頭発表3:認知モデル・シミュレーション (O3)
9月19日(土)
9:00 - 10:20
会場:大会メイン会議室(ZOOM)
座長:寺尾 敦(青山学院大学)
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O3-1近年,顔の特徴を用いて魅力度を予測する研究が盛んに行われており,特に,畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を用いた研究では高い精度での予測が達成されることが報告されている.また,構築したCNNモデルの隠れ層を可視化することで,予測に重要な特徴の確認が可能となる.本研究では,CNNを用いた隠れ層の可視化による顔魅力要因の調査を行った.その結果,本モデルから抽出された特徴は,心理学研究における知見とのいくつかの共通点が確認された.
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O3-2人工エージェントが多様な環境を学習するためには,内発的動機に基づく報酬が必要である.これまでに,エージェントの内発的動機づけの研究が行われてきたが,統合的なアーキテクチャの中で検討するものはなかった.本研究では,ACT-Rを用いて内発的動機づけの認知モデルの構築を目指す.モデルは環境中のパターンの発見を知的好奇心の源泉とみなす.それによって,モデルは複数の異なる広さの環境を学習することができた.
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O3-3本論文は,文理解の認知モデル化に経済メカニズムデザインを適用することを試みた.文中の単語をエージェントのメッセージとみなし,文の意味は残余のゲームフォームに代入されて計算されると仮定された.具体的に総記のガや対比のハの解釈の切替え戦略に着目し,WordNetを用いて述部の静と動の示唆的特徴語の分布を調べ,ブロッキングシステムとして定式化した.また戦略的操作可能性から総記や対比の発生の具体的なモデルを提案した.
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O3-4日常において、他者の行動を探り合う状況は頻繁に発生する。しかし、その認知プロセスは十分に明らかになっていない。これを明らかにするには、認知プロセスを詳細に記述するモデルが必要である。本研究では、行動の探り合いが発生するカードゲームで認知アーキテクチャACT-Rによるモデルと人間を対戦させる実験を行った。その結果、自己の行動を模倣するモデルを相手としたときに、参加者はモデルを人と感じる傾向にあった。