日程
オーガナイズド・セッション (OS02)
認知的インタラクションフレームワークの構築
9月17日(木)
16:00 - 18:00
会場:各OS別 ZOOM会議室
オーガナイザー:坂本孝丈(静岡大学),大澤正彦(慶應義塾大学),市川 淳(神奈川大学)
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OS02-1認知的インタラクションフレームワークの説明招待講演本OSを通して構築を目指す認知的インタラクションフレームワーク(CIFの)について,これまでの人を対象とするインタラクション研究のアプローチからその必要性を示す.また,対人的コミュニケーションを記述するうえで必要となる要素(変数のクラス)と変数間の関係を表す関数について,ボトムアップに検討を行う.そこから,CIFの原案の提示と研究事例の紹介,議論を行う.
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OS02-2BDIモデルベース階層型他者モデルの検討招待講演他者モデルは人が持つコミュニケーション相手の心的状態のモデルであり,人が円滑なコミュニケーションを実現するうえで重要である. 心理学・工学・認知科学といった複数の観点から研究される他者モデルに対し、他者モデルの工学的な実装を目指す発表者らの考えるBDIモデルをベースとした階層型の他者モデルをテーマとして、事例研究と本セッションのテーマである認知的インタラクションフレームを踏まえて検討を行う.
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OS02-3部分観測過程におけるデータ駆動的エージェントモデリング招待講演集団スポーツ等における複雑な行動を示すエージェントモデリングは,認知的インタラクションを考える上でも基本的な問題である.ただし実際の集団スポーツでは,より高度な社会性や認知資源等のために,ルールベースのモデリングが複雑すぎる場合がある.そのため,データ駆動的にモデル化を行えばその行動規則を推定できる場合がある.本発表では,部分観測過程における深層生成モデルを用いた模倣学習手法を紹介する.当日はモデル化が難しい点等についても議論したい.
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OS02-4ヒト型エージェントとのインタラクションを通じた他者認知モデルへの接近招待講演人間に極めて酷似して作成されたエージェントに対して,人間は否定的な印象を抱くことが経験的に知られている.このような不気味の谷効果が引き起こされる背景には,ヒト型エージェントが人間に酷似していることから,人間と相対しているときのモデルを適用している可能性が想定される.本発表ではこれまでの研究を踏まえて,不気味の谷を通じた人間の他者認知モデルについて議論したい.
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OS02-5認知的インタラクションフレームワークのための数理モデルの具体化に向けて招待講演本発表において数理モデルとは,解析関数で表されるものに限る.この意味における数理モデルの先行研究を,古典物理学,力学系,統計学・機械学習(数値最適化),心理学それぞれの分野から紹介し,CIFへの適用可能性を述べる.また,CIFのための数理モデルのひとつの具体案として,力学系の数理モデルを提出する.以上の内容を以って,今後CIFの数理モデルをどのように具体化すべきか,そしてどう拡張していくべきかについての議論を期待する.