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対面相互行為
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P-61本研究では,師匠と習い手が向かい合い,互いの演奏が観察可能な状況で同時演奏を基調に進められる三味線の稽古を観察し,師匠によるマルチモーダルな指導に焦点を当てた分析を行った.その結果,師匠は自分の演奏から手が離せない状況の中で,指遣いの特徴や定型的な旋律を参照しつつ端的な発話で指示を出し,頭部と視線の動きも活用しながら習い手の演奏を巧みに指導していることがわかった.また,こうした対面・同期形式で行う稽古の意義についても再考した.