9月7日(木) 10:10 - 11:30
口頭発表1 (O1)
会場:講堂(メイン会場)・大講義室(サテライト会場)・493中講義室(休憩室兼サテライト会場)・オンライン
座長:岡部大介(東京都市大学)
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O1-001A本研究では3者で不均一な役割を分担して集団目標の達成を図る実験タスクを用いて,協調運動で重要な他者を助けて状況の改善を図る役割に着目し,その情報処理についてシミュレーションから検討した.結果,ボトムアップとトップダウン処理に対応する深層強化学習とルールベースから当該役割が行動するモデルでは,ルールベースのみやランダムで行動する場合よりもタスクパフォーマンスが高いことが示された.2種類の処理により,役割が十分に機能する可能性がある.
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O1-002本論文では,企業研修での質疑応答場面を対象とした相互行為を分析する.とくに,質疑応答場面において,参加者からの質問に回答した講師側が,自分がおこなった回答に対して「答えになっていたか」と言及する発言に注目する.このような発言はしばしば,「認識可能な反応の不在」に続けて産出される.この発言によって参与者が何を達成し,質疑応答という場面が成立しているのかを考察する.
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O1-003本研究では,学習過程を図的に表現する「学び展開図」と,学習ポイントを協働的に気づき合う「学び展開ディスカッション」を組み合わせた協創学習プログラムを開発した.本稿では,学び展開図と学び展開ディスカッションの開発の経緯と実践を解説する. 学び展開図と学び展開ディスカッションを繰り返すことで,学習者は自身の思考の変化に気づく.つまり,経験の図化と対話を往還する学習は,学習者の学習過程を再構成させる可能性がある.
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O1-004本稿は、一人称研究による自分の生きづらさを解消するプロダクトデザイン実践から得た、日常的に身体的な認知・行動を一人称記述する有用性を報告する。筆者が生活における身体的な認知・行動を私秘的視点と公共的視点により記述した二段階フィールドノートによって、自己完結するプロダクトデザインが自己満足に留まらず、本質的な課題の発見と解決を助ける。また、プロトタイプを構成的に作り変えることで生じる目的の変化を許容できるデザインプロセスとなる。