キーワード索引

コミュニケーション

  • P1-046A
    野崎 優樹 (甲南大学)
    本研究では,情動への信念と他者の情動を調整する際の方略選択との関連を検討した。実験では,参加者は,ネガティブ情動を感じた出来事と気持ちが書かれた文章を読み,「気晴らし」か「再評価」のどちらを用いて相手のネガティブ情動を和らげるかを選択した。分析の結果,相手のネガティブ情動の強度が相対的に低いとき,情動への信念のうち「ポジティブ情動に対する有用性の信念」が高いほど,有意に「再評価」を選ぶ傾向が示された。
  • P3-056
    谷 茉利子 (京都大学大学院)
    本発表は,日本の匿名SNSにおける「打ちことば」についての明示的な主張を質的に分析し,言語イデオロギーの特定を試みた.結果,いわゆる「正しい」表記とのずれに関するメタ語用論的言説からは,表記のずれによる生理的・心理的影響,次いで送り手の社会的イメージの低下を反映するものが多く観察された.「正しい表記を使うべき」という規範は,人々の「打ちことば」への態度に強く結びつき,時に送り手の人物像の評価にまで関与し得ることが示唆された.