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社会心理

  • O1-2
    伴碧 (同志社大学)
    高橋英之 (大阪大学大学院基礎工学研究科)
    本研究では,身体的な同調運動が他者に対する意識的,無意識的な態度に与える影響を検討することを目的とした。サクラと同調/非同調運動をさせた後,サクラに対する態度を質問紙ならびに対人距離を用いて測定した。その結果,質問紙では類似感および囚人のジレンマの協力行動に条件間の有意な差が見られた。対人距離については,同調条件の方が非同調条件よりも有意に短い傾向にあった。この結果は身体的な同調運動が無意識的な他者への態度に影響を及ぼすことを示唆する。
  • O3-3
    中田龍三郎 (名古屋大学大学院情報科学研究科)
    川合伸幸 (名古屋大学大学院情報科学研究科)
     鏡に映る自分の姿を見ながら食べると、実際には孤食であっても、共食のように食品をおいしく感じ、摂取量は増加する。事前に撮影した食事場面の静止画像を見ながら食べても、鏡を見ながらの食事と同様の効果が生じた。鏡映自己像には食事を行う対象の動的情報が含まれていたが、これらの情報はおいしさの向上や食品摂取量の増加に必ずしも影響するわけではないようだ。「擬似的な共食」は孤食時の食事の質の向上に役立つかもしれない。
  • P1-9
    佐山公一 (小樽商科大学商学部)
     服飾ブランドのイメージの長期的な変容を実験的に調べた。誤帰属実験の結果,ブランドイメージに対する有名性は,年を追うごとに小さくなるが,記憶の誤帰属は生じることが分かった。服飾ブランドのブランドイメージは「高級感」「個性」「新しさ」因子からなることが分かった。実在ブランドと学習した/していない架空ブランドとの違いは,「新しさ」因子の大きさの違いで,「新しさ」因子が有名性に影響している。
  • P1-18
    伊東昌子 (常磐大学 人間科学部)
    本研究は電子メール上のメッセージ文の文末に使用された顔文字に関して,関係構築初期に受け取ったメッセージ文の顔文字量が,受け手が送り手と会って話すときに保ちたい距離に与える影響を,ストップディスタンス法を採用して測定した.参加者は大学生である.その結果,顔文字が無い場合と少数の場合は,距離はプロクセミクスにおける個体距離(私的会話を楽しむ距離)の遠方相に留まったが,多用された場合は,社会距離にまで退く結果となった.
  • P1-21
    黒田航 (杏林大学)
    阿部慶賀 (岐阜聖徳学園大学)
    横野光 (富士通研究所)
    田川拓海 (つくば大学)
    金丸敏幸 (京都大学高等教育研究所)
    小林雄一郎 (東洋大学)
    土屋智行 (九州大学)
    浅尾仁彦 (情報通信研究機構けいはんな研究センター)
    本発表は研究発表とは違う.その目的は,第一著者を代表者として科学研究費の助成を受けた研究「言語研究者の容認度評定力の認証システムの試作:容認度評定データベースを基礎にして」の周知と,研究プロジェクトへの協力の呼びかけである.特に評定課題の刺激となる日本語文集合の選定で,プロジェクト外のいる研究者 ---言語学者や心理学者--- からの希望を受け付けたいと思っている.
  • P1-29
    野村竜也 (龍谷大学理工学部情報メディア学科)
    藤吉竜馬 (龍谷大学理工学部情報メディア学科)
    塚元優太 (龍谷大学理工学部情報メディア学科)
    本研究では、ネット投票の賛否を規定する心理的要因の探索を目的として、オンラインでの質問紙調査を行った。結果として、ネット投票に賛成な人は賛成でない人と比べてメディアリテラシーが高い傾向にあること、ただしそれは普段主に使用している機器や性別などの個人特性に依存することが示唆された。
  • P1-32
    松井哲也 (国立情報学研究所)
    山田誠二 (国立情報学研究所/総合研究大学院大学/東京工業大学)
    本研究は、ウェブ上で商品を推薦する擬人化エージェント(商品推薦エージェント)のデザインを、「ユーザーからの信頼を最大にする」という観点から考察したものである。本研究では、信頼を操作する操作子として「ユーザーの感情」と「エージェントの知識量」の二つを設定し、ユーザーの感情がポジティブになった時、もしくはエージェントの知識量が多くなった場合に信頼が上昇するというモデルを立て、実験にとって検証した。
  • P1-41
    高橋英之 (大阪大学大学院基礎工学研究科)
    佐武宏香 (大阪大学大学院 工学研究科)
    守田知代 (大阪大学大学院 工学研究科)
    浅田稔 (大阪大学大学院 工学研究科)
    内藤栄一 (CiNet)
    音楽合奏などのコミュニケーションにおいて,主導権をとるleaderと,leaderに追従するfollowerの役割分担がうまくとれることは重要である.本研究では,fMRIによる脳機能計測により,エージェントとのドラミング課題中の被験者の脳活動を計測した.その結果,被験者がleader的スタンスの際に報酬系の活動が高まることが分かった.この結果は我々にとって,leader的スタンスをとることは快であることを示唆している.