関連するキーワードで検索

芸術

  • OS10-2
    新垣紀子 (成城大学)
    本研究では、既存の思考の枠にとらわれない、新たな思考をどのように生み出すかを研究するために、異なるタイプの二人の現代芸術作家が同じ展覧会に向けて作品を作成する過程をインタビューした。その結果、作品の生成過程は、全く異なっていた。モチーフとテーマが遠い場合は、普段生み出さないような新奇な作品コンセプトが生成されることがわかった。
  • OS15-6
    田中吉史 (金沢工業大学情報フロンティア学部心理情報学科)
    美術初心者は、絵画鑑賞時に描かれた対象物の特定に固執する傾向(写実性制約)があることが知られている。本研究では、抽象絵画の鑑賞において、写実性制約がどのように作用しているかを検討した。美術初心者である一般大学生が2人一組で、2点の抽象画を5分ずつ観賞しながら行った自由会話を分析した。その結果、抽象絵画においても具体的な対象物を同定しようとする傾向が強く見られ、また絵画のスタイルや題名によって反応が変化した。
  • P1-22F
    松本一樹 (東京大学大学院教育学研究科)
    Tomasz Rutkowski (BCI Lab)
    岡田猛 (東京大学大学院教育学研究科)
    本研究では、芸術鑑賞において、鑑賞者が作品の創作経験を有していることで、そうでない場合と比べどのような変化が生じるか検証する実験を行った。結果として、実験中に作品創作を経験した参加者は、そうでない参加者と比べ、作品をポジティブに評価する傾向を示した。さらにこの認知メカニズムを検討するため、同時に測定した脳波と心理指標を併せて分析したところ、作品の背後にある創作プロセスの認識が作品の印象形成に関わる重要な要素であることが示唆された。
  • P2-19
    木下雄斗 (信州大学)
    島田英昭 (信州大学)
    本研究は絵画初心者の抽象画鑑賞に対する、既有知識、鑑賞方略、両者の相互作用の効果を検討した。前半、参加者は単に抽象画鑑賞を行った後、質問項目(心地よさ、不快さ、フラストレーション、不可解さ)に回答した。後半、参加者の一部は鑑賞前に作品解説を読み、既有知識を得た。別の参加者は鑑賞前に、作品の意味を鑑賞中、創造的に考えること(拡散的鑑賞方略)を教示された。実験の結果、既有知識と拡散的鑑賞方略の両方が与えられた群のみ、全項目で変化が現れた。