研究分野別一覧

注意

  • OS07-5
    公募発表
    松本 一樹 (東京大学大学院教育学研究科)
    岡田 猛 (東京大学大学院教育学研究科)
    芸術に関する知識や経験は作品鑑賞行為に影響することが知られている。熟達者が鑑賞時に注意を向ける点を特定した上で、初心者に対して同様の点に注意を向けるように支援することで、有効な鑑賞の支援となる可能性がある。著者らの実験結果(N = 103)では、専門家の提唱する形で作品創作プロセスの認識に注意を向けた参加者は作品への感嘆等が促進される結果となった。本発表では実験の紹介と共に、鑑賞支援に向けてどのような基礎研究が可能か考察する。
  • P-34
    岩根 榛花 (筑波大学)
    中村 奈良江 (西南学院大学)
    公共施設等で既に明らかになっているサインの有効性が,店舗においても同様に有効かを,店舗を模した状況での探索の行動指標から検証した.サイン無しと通常サイン,強調サインの3群毎の,目的商品の探索動線と時間から,サインがあることで,速く・最短で探索することが出来ることが分かった.また,通常サイン群において,浅いプランニングでの探索が示唆された.
  • P-66
    小田切 史士 (青山学院大学 社会情報学研究科)
    中山 真嘉 (青山学院大学 教育人間科学部)
    鈴木 宏昭 (青山学院大学)
    中心視から離れると共に視力は低下することが知られており,注意を向けていない遠くの刺激は処理できないと考えられる.一方,注意を向けていない周囲の情報でも潜在的には処理していることも知られている.本研究は,ターゲット刺激の処理に影響を及ぼす周辺刺激との距離を操作した時に,視覚処理が無意識に働くのかについて検討した.その結果,刺激間の距離がある程度離れた場合でも、動的情報ならそれが主観的なものであっても処理可能なことが示唆された.
  • P-82
    斉藤 功樹 (日本ユニシス株式会社,北陸先端科学技術大学院大学)
    日髙 昇平 (北陸先端科学技術大学院大学)
    ソフトウェア開発の要件定義書レビューでは,定義書が顧客の求めるシステムを必要十分に表現しているかを判別することが重要である.先行研究では,その判別能力をはかる課題を開発し,視線との関係を分析したところ,判別成功時には特定の顧客要求文でfixationが増加傾向にあった.そこで,本研究では顧客要求文の持つ情報量を独自に定義し,視線との関係を分析した.その結果,情報量が多い文をより注視する場合に,レビューの成功可能性が高いことが示唆された.
  • P-90
    阪口 豊 (電気通信大学)
    本研究では,身体技能習得における「気づき」を呼び起こす手段として「付加的情報フィードバック」の手法に着目し,これをピアノ演奏におけるペダリング練習に適用した.演奏中のペダル踏み込み量をオンラインまたはオフラインで学習者に提示することで,学習者はペダリング時の身体感覚と響きの変化との関係性を効果的に習得できることが期待される.本稿では本システムの効果について著者自身の「気づき」に関する経験に基づき議論する.
  • P-126
    畑野 圭佑 (電気通信大学 大学院情報理工学研究科 機械知能システム学専攻)
    阪口 豊 (電気通信大学)
    主観的な感覚が身体運動に与える影響を明らかにするため「まるで〇〇であるかのように感じながら身体を動かす」という教示における身体運動をモーションキャプチャ及び表面筋電図により計測した.右上肢を用いた鉛直方向の到達課題において,「手の動きが直線的になるよう上に動かす」「上から吊られているように感じながら動かす」という二つの指示における運動を計測すると,いずれも直線的な手先軌道が実現された一方で,条件間では関節や筋の使い方に違いが現れた.
  • P-141
    赤嶺 奨 (California State University Fresno)
    大嶺 明李 (沖縄国際大学)
    小波津 豪 (沖縄国際大学)
    新国 佳祐 (新潟青陵大学)
    里 麻奈美 (沖縄国際大学)
    Japanese speakers prefer non-agentive expressions when describing events that equally allow agentive (e.g., ‘I dropped the keys’) and non-agentive (e.g., ‘The keys dropped’) descriptions (Choi, 2009; Teramura, 1976). However, they are more likely to use agentive expressions when describing intentional events (Fausey, Long, & Boroditsky, 2009). This study examined how native Japanese speakers comprehend and construe the agents of unintentional and intentional events in sentences with unspecified agents of blamable acts. The results support that listeners flexibly adopt an agent’s or observer’s perspective given explicit grammatical pronouns (“I” or “the other”) in Japanese, and they consider another person to be the agent of negative events.