研究分野別一覧
感情
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OS07-2公募発表俳優が想像上の人物をどのようにリアルに表現できるかという問いに対して、本研究は、実演的な演技訓練を対象とし、構成主義感情論を用いた検討を行うことで、訓練法が重要視している相手への注意が俳優の感情体験に与える影響を解明する。訓練中の言葉の時期的変化、個人間差異及び表現粒度の特徴を分析することは、リアルな演技のメカニズムの解明につながり、より有効な練習を促進できると考えられる。
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OS07-3公募発表美的感情は,認知科学において,神経科学や哲学の議論を巻き込みつつ注目されている重要テーマである。従来,絵画,音楽,映画等を刺激として,美的感情の生じる過程が明らかとなりつつある一方で,詩歌,とりわけ俳句に関わる実証研究はわずかにとどまる。こうした動向を背景に,本論は,美的感情との関わりの深い複合感情,共感ならびにプロジェクションの各々の観点から,俳句にかかわる研究の現状と課題を述べる。
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P-39現代では,場面に応じた適切な感情のコントロールが課題になっている. 本研究では心拍変動からユーザの内部状態を推定し,その感情とは逆の感情に対応する表情をフィードバックすることで,ユーザの感情をニュートラルな状態に近づけるシステムを開発し,その効果を評価する実験を行った.
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P-52匠の技において技能を継承することは非常に困難である.また, 匠の技術がどこまで繊細であり, 自然と身につけた技能はどこを意識しているのかを解明することは難しい.今回の研究では, 扇子の骨組みを30年以上製作している匠の視線を計測した.この計測データから, 匠と呼ばれる職人が見せる視線の動きと, 特徴を分析する.
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P-71ギャンブル依存者と愛好家からなるギャンブラーに対して,少なからず否定的態度が存在する.そこで本研究では,シナリオ実験を行い,一般的に受容されやすい愛好家というサブカテゴリーを顕現化することで,ギャンブラーに対する潜在的態度が肯定化するか検討した.結果,愛好家のシナリオを読んだ群ではギャンブラーに対する潜在的態度が肯定化した.依存者に対する態度変容を促す研究への,知見の応用などについて論じた.
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P-76本研究では,ドライバの個人特性として特性不安に焦点を当て,実公道走行データを用いて,特性不安の個人差が運転行動に及ぼす影響を分析した. その結果,高速道路から一般道に合流する際,最低速度,最大ブレーキ圧,隣車線の確認回数に差が認められた.このことから,特性不安が高い人はより慎重に運転することが示唆される.今後は十分な実験参加者人数の確保,運転シーンの統制を行った上でのさらなる検討が必要である.
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P-78本研究は,2種類のセルフコントロール(self-control)と外的要因による行動のコントロールが主観的Well-beingの構成要素である生活満足感と感情に対していかなる異なる効果を持つのかを調べた.パス解析を行った結果,セルフコントロールの種類によって,有意に関連する主観的Well-beingの要素が異なるということが示された.特に,調整型セルフコントロールが高い大学生は,生活満足感が高い傾向にあることが示された.
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P-93ユーモア理解において不調和の感知段階と解消段階という過程が関与し,ユーモアを生じる要の解消段階において扁桃体が重要な役割を果たすことが示唆されている.扁桃体は,一見すると明示的ではない隠れた敵意や社会的な脅威などの関連性感知に関与する神経基盤と考えられている.また,保護されているという認識を伴った遊び状態の重要性が指摘されていることも合わせて考えると,ユーモア理解は扁桃体のこのような役割を利用した一種の遊びと考えられる.
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P-132笑顔や良い姿勢は嬉しさや誇らしさなどのポジティブな感情や上の空間情報を促し,しかめ面や悪い姿勢は悲しさや落胆などのネガティブな感情や下の空間情報を促すということが先行研究でわかっている.私達は日々の生活の中で様々な「解釈」を行なっているが,その解釈には自分自身の「表情」や「姿勢」はどのように影響しているのだろうか.本研究では,表情や姿勢が2通りの解釈が可能な多義文の理解に与える影響について選好判断課題を用いて検証する.
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P-144慶應義塾大学「博士課程教育リーディングプログラム オールラウンド型 超成熟社会発展のサイエンス」には13研究科から博士課程人材が集まり,異なる文系・理系2つの修士号を取得して博士課程に進み,俯瞰力と独創的な企画力を持つ高度博士人材育成を進めている. 本報では,本プログラムで実施している「フューチャー・デザイン」ゼミ活動を通じ抽出した,「文理融合」型人材による「フューチャー・デザイン」ワークショップ実践の課題と,対策アイデアを検討する
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P-147怒り感情を、あたかも物理的な対象のように捨てることはできるのだろうか?本研究では、侮辱によって参加者に怒りを喚起させ、参加者はその気持ちを思い出しながら紙に記入した。その後、その紙を保持、またはごみ箱に廃棄させた。紙を廃棄した条件は怒りがやや抑制され、保持した条件は抑制されなかった。これは紙に怒りを記入すると紙に感情が投射され、紙を捨てたことが、怒りそのものを捨てたかのように処理されたことが原因だと考えられた。
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P-154不確実性の考慮には,何らかの確率計算を必要とする.本研究では,道徳的ジレンマ課題を使って,他からの援助的介入の可能性という不確実性情報が,行動選択とその行動の道徳的評価に対してどのように影響するのかを調べた.実験の結果,少数犠牲の道徳的容認評価と,その行動の実行可能性判断の間には乖離がみられた.一方,不確実性情報は人の行動選択だけでなく,容認性評価にも影響した.この結果を道徳判断の二重過程理論の観点から議論する.