研究分野別一覧

その他

  • OS07-6
    公募発表
    青山 征彦 (成城大学 社会イノベーション学部)
    本報告では、日常のなかの創造的行為として、ハンドクラフト、なかでもアクセサリー制作という趣味に注目した。アクセサリーの制作は、既製品が高価であるために、模倣して制作しようとすることがきっかけになりやすいが、その容易さが趣味の長期にわたる継続につながっているとも考えられる。本報告では、こうした観点から、日常のなかの創造的行為に注目する意義について論じる。
  • P-7
    野村 竜也 (龍谷大学理工学部)
    堀井 駿 (龍谷大学理工学部)
    掃除ロボット・人型ロボット・ペット型ロボットについての見聞経験の現状およびそれに影響を与える個人要因の探索を目的として、オンラインでの質問紙調査を行った。結果として、ロボットの見聞経験、見聞経験と年齢の関係、主要な情報源と見聞経験の関係がロボットの種類によって異なることが見いだされた。特に、主要な情報をインターネットとするか否かがペット型ロボットの見聞経験において影響を持つことが示唆された。
  • P-58
    野田 裕太 (青山学院大学社会情報学研究科)
    鈴木 宏昭 (青山学院大学)
    本研究は,理学療法士がその対象である患者を,病期や診療目的に合わせて医学的情報と社会的情報から患者像という表象として生成していることを,一人の理学療法士の診療過程の観察調査から示す.また,他の医療職とのカンファレンスや理学療法士の精粗のむらのついた患者像の生成が,患者の病期に合わせた患者像へ変化する要因となり,理学療法に活かされていることを考察する.
  • P-117
    河合 珠空 (岩手県立大学)
    小野 淳平 (青森大学ソフトウェア情報学部)
    小方 孝 (岩手県立大学ソフトウェア情報学部)
    本研究では,渡辺保による『京鹿子娘道成寺』の舞台構造を,舞台上演構造という視点から詳細に分析し,KOSERUBE上で,舞台上演構造の可視化を行う.本論文では,実装範囲を拡張し,更に改良を行った.目標としては,筆者らが開発している統合物語生成システムの物語表現形態として利用することを目指している.また,今後は,コンピュータゲームや自動生成コンテンツなど,他ジャンルへの応用も目指す.
  • P-121
    小野 淳平 (青森大学ソフトウェア情報学部)
    伊藤 拓哉 (岩手県立大学ソフトウェア情報学部)
    小方 孝 (岩手県立大学ソフトウェア情報学部)
    物語は,出来事を表現する事象だけでなく,物語を構成する要素について,その要素の外観や見た目以外の性質・特徴に関する説明を挿入することも多い.説明は物語の理解を深めるためだけでなく,時には物語を装飾するために利用されることもある.本稿では,ジュネットが述べた物語言説論を下敷きとした,説明に関する修辞技法を実現するアプローチとして,説明生成機構の実装を報告し,説明生成に利用する知識及びその知識を用いた説明生成の試みを紹介する.
  • P-122
    小方 孝 (岩手県立大学ソフトウェア情報学部)
    筆者は「歌舞伎の物語生成」に関する研究を行って来たが、現在それを拡張して、物語生成の視角から日本独自の物語論(ナラトロジー)を開拓する可能性を展望している。本論文では、世阿弥による能楽論・能楽思想を、舞台上演を中心とした物語生成機構として捉え、9つのテーマに分けてそれぞれについて論述する。これを踏まえて、歌舞伎との異同、日本独自の(物語生成の)物語論について議論する。
  • P-125
    小野 淳平 (青森大学ソフトウェア情報学部)
    福田 和維 (岩手県立大学総合政策学部)
    河合 珠空 (岩手県立大学)
    小方 孝 (岩手県立大学ソフトウェア情報学部)
    物語では,事象の叙述とは別に,物語の進行を停止し,物語における任意の事柄の特徴を記述する修辞が存在する.ジュネットが述べた物語言説論では,その修辞を休止法と呼んでおり,物語中の登場人物が蘊蓄を傾ける行為は,休止法の方法の一つと言える.本研究では,筆者らが開発した統合物語生成システムにおける物語言説機構において,物語の構成要素が蘊蓄を語る様を生成する機構を実装し,物語における蘊蓄や説明について考察する.
  • P-135
    青木 慎一郎 (岩手県立大学 健康サポートセンター)
    小方 孝 (岩手県立大学ソフトウェア情報学部)
    小野 淳平 (青森大学ソフトウェア情報学部)
    物語生成論による自閉スペクトラム症(ASD)の理解を試みた.物語の「分析」ではなく「構成」を対象とすることにより,これまでASD者には「できない」とされていたことを,ASD者は「こうしている」と説明することができる.精神病理学は「了解」という物語の多様性を拡張してきたが,物語生成の構成プロセス自体は一つであると仮定していた.その意味で,物語生成論は,精神病理学やナラティブ・アプローチへの問題提起となるだろう.