研究分野別一覧
機械学習
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O3-2視覚表現は否定を描くことができるだろうか.この問題を,写真とコミックイラストの実世界視覚表現のデータ分析を用いて検討する.まず,画像キャプショニング課題を用いた実験により,一部の視覚表現が否定を表現できることを示す.さらに,否定に関連する画像の分類課題を用いた実験を行い,機械学習(深層学習CNN)と人間のパフォーマンスを比較する.その結果,人は画像には直接描かれていない背景知識や常識を利用して否定を認識することを議論する.
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O3-3人は他者の意図を推定することで円滑に協調できる一方で,自己と他者の意図推定過程が同じである場合は円滑に協調できない"相互予測問題"に陥る.本研究では,全てのエージェントが同一のモデル化手法のもとで円滑な協調を実現することを目的に,エージェントの立脚点が相互予測問題を解消することを,強化学習を用いたシミュレーション実験によって確認した.本研究の成果は,相互予測問題を解消する意図推定モデルの実現と,それを獲得するプロセスの解明に寄与し得る.
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P1-13F本研究では,CNNを用いて顔の魅力度を予測するモデルを構築し,CNNにおける予測判断の根拠を可視化するのに優れたGradient-weighted class activation mapping(Grad-CAM)の手法による顔魅力要因の調査を行った.その結果,抽出された特徴から,性差による違いと心理学研究における知見とのいくつかの共通点が確認された.
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P1-31F身体運動には意図・計画などの認知的な性質を持つ情報が内在している.脳活動の効率的な推定による研究や皮膚表面の筋電信号から運動の意図を読み取るといった研究が行われている.しかし,脳波や筋電といった,我々が日常的には得てはいない指標によらずとも,意図・計画は身体運動軌道の視認からも推定可能である.本研究では,力学的不変量の1つであるフラクタル次元を推定することで,次元の変化の検出により身体運動の分節化を行う.
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P1-38言葉と画像だけの結びつけを越えたより豊かな言葉の意味理解を目指して、言葉と様々な主観的感覚(視覚を含む)の間の関係を学習させたいと考えた。このために、言語と画像に加えて様々な主観的感覚を入力とするself-attentionモデルであるSubjective BERTを提案し、特に、機能語(終助詞や助動詞)の獲得に注目して、「おいしい・ね」「おいし・そうだ・よ」などの発話理解を試みた。計算機シミュレーションの中間結果を報告する。