キーワード索引
会話分析
-
P2-02本研究では日本語日常会話において,物語の語りの中で生じる引用発話をマークするのに用いられる「とか」を分析する.データは『日本語日常会話コーパス』モニター公開版から会話断片を採取して使用し,会話分析 の手法を用いて分析する.分析の結果は以下である.「とか」は引用を新奇なものとしてマークするものであり,複数種類の引用マーカーはそれぞれの引用発話をどのような位置づけで物語に配置しているかを可視化し,物語を構造的に理解可能にする装置である.
-
P2-31トランスクリプトは,人々のコミュニケーションを収録・録音し,定性的に分析するために欠かせない研究資源である.トランスクリプトの作成には発表媒体などにあわせて調整するなど,研究にとって本質的ではない作業も多く含まれる.本発表で報告するtracrinは,発話の重なりのインデント位置の自動調整を行うシステムである.本システムは,単に便利なツールなだけではなく,定性的研究資源を利用した新たなデータベース研究の第一歩となりうるものである.