キーワード索引

創造性

  • OS03-5
    公募発表
    古藤 陽 (東京大学大学院)
    清水 大地 (東京大学大学院)
    岡田 猛 (東京大学教育学研究科)
    本研究では,日常におけるものの見方の変化を促す美術鑑賞教育の手法を提案し,大学生を対象とするワークショップ実践によりその効果検証を行った.ワークショップ前半では美術作品,後半では日常的に身近にある対象を題材として,観察を踏まえて対象の魅力を見出し,その魅力を伝える文章をグループで共同執筆することを求めた. 本稿は古藤・清水・岡田(2021)の発表内容に基づき,ワークショップ中のグループでの発話により焦点を当て,分析を行ったものである.
  • OS09-2
    公募発表
    宮田 義郎 (中京大学)
    三野宮 定理 (株式会社ソフトディバイス)
    原田 秦 (公立はこだて未来大学)
    人類史における創造性の変遷から,狩猟採集社会から農耕社会への転換に伴う社会のモジュール化により効率性と創造性のバランスが崩れ,さらに産業化社会への転換に伴うモジュール間の共創の困難化と専門家による創造性の独占により,現代社会では創造性が抑制されていることを示す.活動構成型デザイン実践の3つの事例から,デザイナーが現場で関係者と共創して道具をデザインする活動の中で,関係者の潜在的な願いが引き出されて創造性が立ち現れることを示す.
  • OS09-3
    公募発表
    清水 大地 (東京大学大学院)
    蓬田 息吹 (東京大学教育学研究科博士後期課程)
    王 詩雋 (東京大学)
    岡田 猛 (東京大学教育学研究科)
    本研究では,創造性育成のためのアートプログラムの枠組みを提案し,1年間に渡り実施したその概要と、1つのワークショップの概要・効果を報告する。特に長期に渡る創造性育成の枠組みとしてCreativity Dynamicsを提案し、その4つの要素を反映した多様なワークショップを実施した。創造性不安や拡散的思考など創造性の関連指標により、効果を線形混合モデルにより検討した。結果、プログラムは、長期的な創造性支援の上で有効である可能性が示された。
  • P1-06F
    服部 エリーン 彩矢 (名古屋大学大学院情報学研究科)
    山川 真由 (名古屋大学大学院情報学研究科)
    三輪 和久 (名古屋大学)
    近年の研究で,創造的生成物が拒否される傾向にあることが示されている.その原因として,創造性の評価観点の1 つである実用性が過小評価されることが指摘されている.本研究では,新奇性が高いものを志向するパーソナリティとして新奇性追求傾向を扱い,実用性過小評価の個人差について検討した.その結果,新奇性追求傾向高群は低群に比べて,新奇性が高いアイデアの実用性を過小評価しないことが示された.
  • P1-50F
    平田 瑞貴 (名古屋大学)
    三輪 和久 (名古屋大学)
    問題を明確化したり新たに設定したりすることを問題構築と呼び,創造的問題解決場面において重要である.本研究では時間的解釈が問題構築に与える影響を検討する.実験では,プライミング課題によって時間的解釈を操作し,問題構築課題の成績を評価した.その結果,時間的解釈を近く誘導されると創造性スコアが高かった.また,時間的解釈の違いが,独創性スコアと品質スコアの間に異なる相関関係を生み出した.抽象的な解釈がよい問題構築に繋がる可能性を示唆している.
  • P1-57F
    蓬田 息吹 (東京大学教育学研究科博士後期課程)
    清水 大地 (東京大学大学院)
    岡田 猛 (東京大学教育学研究科)
    芸術の創作において,知覚や感覚運動処理などの身体に基づく要素を利用することの重要性は,様々な先行研究により指摘されている。本研究では,言語芸術の一領域である俳句において,その創作に関わる知覚のうち,言葉の響きに対する知覚が活性化した状態で創作を行うことの効果について検討する。具体的には,日常的な俳句創作経験を有しない大学生・大学院生を対象としたオンライン創作実験を行い,実験で作られた俳句とその創作プロセスをそれぞれ分析する。
  • P2-61F
    田岡 祐樹 (東京工業大学)
    岡崎 祐樹 (東京工業大学)
    伊藤 鈴 (東京工業大学)
    齊藤 滋規 (東京工業大学)
    本研究の目的は,洞察問題解決過程における固着からの制約緩和に孵化のタイミングが与える影響の検証である. 実験では80名の研究協力者は,それぞれインパスが意識に上る前あるいは後に孵化を行い,孵化のタイミングが制約緩和に与える影響を検証した.結果,孵化のタイミングによって制約緩和までの時間に影響があることが示された.これは今後の創造的課題解決に関する手法の発展に活かせる知見となり得る.