研究分野

音楽

  • OS07-3
    公募発表
    田中 吉史 (金沢工業大学心理科学科)
    越田 恵斗 (金沢工業大学心理科学科)
    非専門家による文化的実践への参与過程にアプローチするために、ボーカロイド・ファンを対象としたインタビューを行った。その結果、「ハマる」前の準備段階として、対象に接触するための物理的環境の整備と、興味のきっかけとなる外部刺激があること、また深化の過程では、初期には個人的な活動が主となるが、深化とともに他者との共有などより社会的な活動が行われることがわかった。また対象への興味の変遷には、個人内での一貫した軸が存在する可能性も示唆された。
  • P2-004
    曹 昂 (東京大学総合文化研究科広域科学専攻)
    植田 一博 (東京大学)
    This study retests the "2-step" hypothesis and the "rainbow-like" theory concerning pitch class-color synesthesia, as proposed by Itoh et al. (2017). The findings of this study suggest that the 2-step hypothesis may have limited applicability, as it can only account for a subset of individuals with pitch class-color synesthesia. Additionally, there may exist 1-step synesthetes, whose synesthetic experiences may be governed by a different mechanism. The variation in mechanisms is likely influenced by the different ways in which synesthetes form their associations. Furthermore, the "rainbow-like" theory may only represent the experiences of 2-step synesthetes. The color perception of 1-step synesthetes deviates from the description of a rainbow-like pattern.
  • P2-021
    久保(川合) 南海子 (愛知淑徳大学心理学部)
    河野 瑞歩 (愛知淑徳大学心理学部)
    ライブで観客が曲に合わせて動いている光景は定番である.しかし,ライブを鑑賞するファンの行動を定量化した研究は少ない.本研究は,ライブ映像鑑賞時の行動について,「ノリのいい曲」と「じっくり聴く曲」で生起する動きの違いを検討した.「ノリ」では上下方向への速い動きが,「じっくり」では左右方向への遅い動きが多かった.鑑賞者は曲種によって自発的に身体の動きを変化させていることが示唆され,それが曲種に合わせた鑑賞行動として効果的であると考えられる.
  • P2-038
    寒川 留衣 (宝塚医療大学)
    奥田 祥司 (宝塚医療大学)
    松㟢 由莉 (宝塚医療大学)
    音楽には,作業効率やパフォーマンスを向上させたり,作業量を減少させ誤謬率を増加させるなど,作業に対して様々な影響をもたらすことが分かっている.そこで,本研究では,好みの音楽聴取が,記憶課題の成績に与える影響を明らかにすることを目的とした.結果,音楽聴取による記憶課題への影響に有意差はみられなかったが,普段の音楽聴取の習慣や聴取した音楽のBPMは,音楽聴取時の記憶課題に影響を与えることが明らかとなった.
  • P2-045
    大谷 紀子 (東京都市大学)
    竹屋 桃花 (日本電気株式会社)
    最大体力の40%以下での「ゆっくり歩き」と70%以上での「速歩き」を交互に繰り返すインターバル速歩は,普通歩行より筋力増強や最高酸素摂取量増加に有効であることが示されており,体力向上をはじめとするさまざまな効果が見込まれる.しかし,高い効果を得るためには歩行速度と時間の管理,および継続が必要となる.本研究では,インターバル速歩における運動効率と楽しさの向上を目的とし,効果的なインターバル速歩を誘導する楽曲の生成手法を提案する.
  • P3-024
    川島 尊之 (帝京平成大学 健康メディカル学部 心理学科)
     前後の方位の違いが、音が喚起する感情に与える影響を研究した。参加者に対して声などの日常的な音を前後から提示し、音が喚起する感情を快・不快、覚醒度、被コントロール感について評定することを求めた。後方に提示した音は、覚醒度をより高める傾向が見られた。別の実験から前後では、定位処理の効率が異ならないことが反応時間を指標として示された。後方で覚醒感が強くなる背景、研究の限界と展望を考察した。