研究分野

研究法・統計

  • P1-053A
    塚村 祐希 (東京大学・日本学術振興会)
    植田 一博 (東京大学)
    本発表では,段階反応データに対し,連続的な反応分布を仮定したモデルを適用し,閾値に対称制約を置くことによってモデルを識別可能にする方法を説明する.さらに,この方法を用いた分析の例として,因果的説明における潜在スコープバイアスに関する先行研究のデータをモデリングした結果を報告する.本手法は,モデリングを想定せず取得された段階データをモデルベースで分析しやすくするものであり,二次分析の積極的な実施を促進すると考えられる.
  • P2-023A
    JIAN ZHU (北陸先端科学技術大学院大学)
    日髙 昇平 (北陸先端科学技術大学院大学)
    運動残効(Motion After Effect; MAE)は,ある方向に動く刺激を長時間観察した後,静止している物体が直前に提示された動きとは逆方向に動いているように見えるというものである.本研究では順応運動刺激の速度とMAEの持続時間の関係を予測する計算モデルを構築し,MAEに関する心理物理学実験の結果を,計算論的に説明することである.
  • P2-043
    月田 諒弥 (北陸先端科学技術大学院大学)
    日髙 昇平 (北陸先端科学技術大学院大学)
    本研究では,ネッカーキューブをはじめとする平面線画でありながら三次元構造に知覚されやすい図形の立体知覚を調べるために視線追跡型VRを用いた知覚心理学実験をUnityで開発し,実験を実施した.実験中の参加者の眼球運動を計測し視線の奥行方向の推定距離を算出することで,平面線画に対する立体知覚と眼球運動の関係を分析した.その結果,図形に対する主観的な立体評価と図形を観察中の視線から算出されたGaze Depthの中央値の間に相関が確認された.
  • P2-047
    城 真範 (産総研)
    浅野 健一郎 (産総研)
    木村 健太 (産総研)
    佐藤 洋 (産総研)
    本報告では、個人によって異なる多様な主観的認知から得られた統計に一定程度の客観性、汎化性を持たせるための、アンケートのデザインと結果の提示方法における一つの指針を提案する。仮想的な例を使って構成したアンケートの例を示す。
  • P3-011
    中谷 太河 (東京工業大学大学院 生命理工学院 生命理工学系 ライフエンジニアリングコース)
    赤間 啓之 (東京工業大学)
    本研究では安静時fMRIデータにおける脳活動の個人的特徴が、アルツハイマー病の進行に伴いどのように変化するかを検証した。症状の進行レベルの異なる3つの参加者グループを対象に、Finn et al., 2014の方法を踏襲しつつ解析を進めた。結果、個人差の現れやすい実行注意ネットワークに加え、デフォルトモード、感覚運動、小脳ネットワークといったアルツハイマー病で機能低下の報告される領域において差が出やすいことが判明した。