キーワード索引

相互行為

  • O2-004A
    山本 敦 (早稲田大学人間科学学術院)
    牧野 遼作 (早稲田大学人間科学学術院)
    本発表では、マルチモーダルな相互行為研究をその黎明期から牽引し続けた相互行為分析者C. Goodwinの分析手法および概念の検討を行う。彼の分析概念は、人間の認知的・社会的な実践を構成する具体的行為の一般的かつ重要な相互行為的特徴を記述するものだが、独創的かつ難解なうえに数が多く、その妥当性や必要性に関して批判がなされることがある。本研究では、彼の分析手法をその基盤にある相互行為観から整理し、大まかな全体像を呈示することを目指す。
  • P2-048A
    阿部 廣二 (東京都立大学人文科学研究科)
    本論では、重いものを受け渡す際に産出される「もらった」という掛け声の相互行為上の機能を検討することを目的として、祭りの準備過程における「ぼや」の受け渡し場面を分析した。その結果、第一にぼやの担い手が二番手に移ったことを示すこと、第二に受け渡しのやり方を理解したことを示すこと、第三に三番手に受け渡し開始を予示すること、第四に活動のリズムを作ることといった相互行為上の機能がある可能性を示唆した。
  • P3-005
    南部 美砂子 (公立はこだて未来大学)
    渡部 太基 (公立はこだて未来大学)
    本研究は,TRPGと呼ばれる即興演劇的な対話ゲームにおいて,プレイヤー自身とは異なるジェンダーのふるまいがどのように表現され,プレイヤー間でどのような相互行為が生じるのかを,探索的に検討したものである.ゲームの序盤ではステレオタイプ的なジェンダー像が表出されていたが,互いのキャラクターを精緻化していく相互行為のなかで,ペアに固有のジェンダー表現が立ち現れ,男女二元論を超越した新たなジェンダーのあり方や表現が共創されていたと考えられる.