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コミュニケーションとネットワーク

  • OS03-5
    竹田陽子 (横浜国立大学)
    企業におけるイノベーションにおいては、技術者が内的な表象を人工物等によって外部に投射することで自らの思考を深める一方で、他者とのインタラクションを促し、担当者相互の認識を一致させていくプロセスが広く見られる。本研究は、製造業の技術者の思考やコミュニケーションにおける表象投射の実態を調査票調査の結果(N=400)に基づき把握し、表象投射多様性が技術と技術者の特性、所属企業の組織特性にどのように関わっているかを分析する。
  • OS09-2
    徳永弘子 (東京電機大学)
    武川直樹 (東京電機大学)
    秋谷直矩 (山口大学)
    中谷桃子 (NTTアイティ株式会社)
    VMCシステムを利用した親子の遠隔共食会話の映像から,共食中の人の行動を事例的に検討した.その結果,VMCシステムは親子の食事空間にローカルモードと遠隔モードを形成し,親子は二つのモードを行き来しながらコミュニケーションを継続していることが示された.VMCシステムは互いに離れて住む親子に対し,相手のリアルな生活を伝えるとともに,共食コミュニケーションを楽しむ時間を提供したと推測できる.
  • OS09-4
    寺岡丈博 (東京工科大学)
    伝康晴 (千葉大学文学部)
    榎本美香 (東京工科大学)
    本研究では野沢温泉燈籠祭りで実施される神楽の一つ,猿田彦の舞について分析する.猿田彦の舞は,囃子を笛や太鼓で奏でる奏方と舞を行う舞方からなる.囃子の旋律や舞の型は決まっているが,演奏や舞は毎回時間的に一定ではない.にもかかわらず、「返し」と呼ばれる囃子の区切りで笛と太鼓の出だしがぴったり合い、「返し」はしばしば舞の特定の箇所で生じる.本研究では,これらを可能にしている即興的調整を特定し,その特徴を明らかにする.
  • OS09-9
    高梨克也 (京都大学)
    他者の認知の利用と呼ばれる現象の生態学的価値について考察する.他者の認知の利用は2つの仮言命題の結合として定式化でき,この推論を生態学的に動機づけている要因は関連性の認知原理の観点から説明できる.特に他者の認知を推測することには,有用な環境情報がそのことによってはじめて得られるようになることがあるという利点がある.他者の認知の利用の最適化にはメタ学習が必要である.
  • OS10-2
    伊藤篤 (宇都宮大学)
    平松裕子 (中央大学 経済学部)
    上田一貴 (東京大学)
    羽多野裕之 (宇都宮大学)
    佐藤美恵 (宇都宮大学)
    佐藤文博 (中央大学)
    渡辺裕 (宇都宮大学)
    佐々木陽 ((株)GClue)
    本論文では,宇都宮大学と中央大学が総務省からの受託した「観光客の満足度向上のための情報提供技術の研究開発」の概要を述べ,次に,ビーコンから発信しとしてApple Watchを装着して,日光駅から神橋までの歩いた時にビーコンに気がつく割合は69〜100%,平均85%と,非常に高い割合となった.スマホ端末を手に持った場合が60%であったことを考慮すると,非常に有望な情報配信方法であることがわかった.
  • OS10-3
    増田孝男 (中央大学 経済学部)
    佐藤文博 (中央大学)
    平松裕子 (中央大学 経済学部)
    伊藤篤 (宇都宮大学)
    佐々木陽 ((株)GClue)
    2014年より,中央大学は宇都宮大学とともに,「日光」の観光活性化の手段としてスマートフォンの高度利用による「観光客の満足度向上のための情報提供技術の研究開発」を進めてきた. 本論文では特に修学旅行生などに対する学習効果の向上を目的に, Zeigarnik effectを利用した心理学的アプローチを考慮した調査実証に言及する.被験者のアプリ利用からみられる風景への着眼点の創出,記憶定着,アプリ評価など実施結果について述べる.
  • OS12-2
    小出允善 (明治大学院理工学研究科)
    嶋田総太郎 (明治大学理工学部)
    自分が運動するときだけでなく、他者が行う同じ運動を観察したときにも活動する脳領域をミラーニューロンシステム(MNS)という。本研究では、対戦ゲームにおけるプレイヤーと観察者の脳活動の同時計測を行い、プレイヤーを応援することが二者の脳間の機能的結合に与える影響を調べた。実験の結果、応援しているプレイヤーが対戦ゲームで勝ったときに観察者のMNSとプレイヤーの運動前野の活動の機能的結合がより強くなることが示された。
  • P1-27
    新井田統 (KDDI研究所)
    石原妙子 (オージス総研)
    後舎満 (KDDI株式会社)
    塚本陽一 (KDDI株式会社)
    本稿では、コミュニケーションデバイスを参加型デザインで開発したプロジェクトに関して報告する。我々は、新たなデバイスをユーザと共創することを目的として、ハッカソンイベントを開催した。本イベントを通じて選定されたアイデアに基づきコンセプトモデルの作成と評価を行った。離れて暮らす祖父母と孫の間の世代間コミュニケーションを対象に評価実験を行ったところ、コミュニケーションの活性化が確認され、コンセプトの有効性が確認された。
  • P1-34
    森田均 (長崎県立大学国際社会学部)
    松坂勲 (長崎電気軌道株式会社)
    山口泰生 (長崎電気軌道株式会社)
    酒井寿美雄 (協和機電工業株式会社)
    曾理恵子 (協和機電工業株式会社)
    本研究は,研究分野,教育研究組織,研究者による社会貢献という新たな側面を対象として,情報社会論に高度交通システム(ITS)の研究・教育と実践の手法を導入する試みである.ITS研究への参与により導入のプロセスを検討し,長崎の地域ITSプロジェクトを主体的に推進することから政策提言にまで至る実践を経て,これらをモデル化した上で評価し,研究手法,教育理念,社会参加の3つの観点から情報社会論に新たな展望を得ることを目指すものである.
  • P2-33
    松田憲 (北九州市立大学)
    黒田怜佑 (山口大学)
    楠見孝 (京都大学)
    辻正二 (保健医療経営大学)
    本研究では,寺や教会などにある時鐘施設の鐘音を聞く場所や時間帯が聞き手に与える影響について,アンケート調査と実験室実験によって検討した.その結果,時鐘施設の音環境によって時間を共有するという共通の行為が,共にその音を聞いた周囲の住民との仲間意識を高め,街に属しているという実感(帰属意識)を生むことに繋がること,さらにその傾向は夕方における施設近くや街中における寺の音環境において顕著であることが示された.
  • P2-35
    林美都子 (北海道教育大学函館校)
    名木小夏 (株式会社ノースモバイル)
    気分誘導を行うための曲作りと、その効果測定を試みた。ハ長調で上昇する旋律、テンポは120等の条件でポジティブ2曲、嬰ハ短調で下降する旋律、テンポは80等の条件でネガティブ2曲を作曲し、大学生64名を対象にASVMを用いて音楽の感情価、MMSを用いて曲聴取前後の気分変化を測定したところ、ポジティブ感情とネガティブ感情への誘導が成功したことが示された。今後さらに曲数を増やし、更なる検証と実験用素材の作成を行いたい。