研究分野別一覧

人工知能

  • OS10-1
    公募発表
    岩橋 直人 (岡山県立大学)
    岡田 浩之 (玉川大学)
    船越 孝太郎 (東京工業大学)
    Cooperation is one of the most fundamental human characteristics, and several interdisciplinary studies have been conducted to understand this aspect. However, despite the numerous studies conducted on the subject, a comprehensive theory regarding cooperation remains elusive. In this study, the theoretical and practical aspects of human--human, human--machine, and machine--machine cooperation are explored. Cooperation is theoretically analyzed from behavioral, mathematical, and cognitive viewpoints. The theoretical principles were applied to certain unsolved problems. Furthermore, it is demonstrated that such cooperative machines can be used to investigate the human capabilities of cooperation. The developed versatile interactive software RoCoCo, which can be used as a research tool, is presented. Finally, the possibilities and prospects of this research framework, which is termed the {\em theory of cooperation}, are discussed.
  • O2-3
    鶴島 彰 (セコム株式会社)
    東日本大震災の動画分析により、逃げる/隠れるの避難行動が、出口からの距離で分かれる現象が発見・再現された。しかしそのシミュレーション構成には疑問があるため、より現実的な構成による再現を試みたところ、再現は可能であったが同時にパラメータ選択に強く依存することが分かった。 Black-Box 最適化と重回帰分析により、「周囲」のパラメータが重要である事が分かり、避難行動中の人間は非常に狭い範囲に注意を集中させるとの仮説を得た。
  • O3-1
    佐野 貴紀 (構造計画研究所)
    近年,顔の特徴を用いて魅力度を予測する研究が盛んに行われており,特に,畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を用いた研究では高い精度での予測が達成されることが報告されている.また,構築したCNNモデルの隠れ層を可視化することで,予測に重要な特徴の確認が可能となる.本研究では,CNNを用いた隠れ層の可視化による顔魅力要因の調査を行った.その結果,本モデルから抽出された特徴は,心理学研究における知見とのいくつかの共通点が確認された.
  • O3-2
    長島 一真 (静岡大学)
    森田 純哉 (静岡大学)
    竹内 勇剛 (静岡大学)
    人工エージェントが多様な環境を学習するためには,内発的動機に基づく報酬が必要である.これまでに,エージェントの内発的動機づけの研究が行われてきたが,統合的なアーキテクチャの中で検討するものはなかった.本研究では,ACT-Rを用いて内発的動機づけの認知モデルの構築を目指す.モデルは環境中のパターンの発見を知的好奇心の源泉とみなす.それによって,モデルは複数の異なる広さの環境を学習することができた.
  • O3-4
    細川 敦司 (静岡大学情報学部)
    森田 純哉 (静岡大学)
    日常において、他者の行動を探り合う状況は頻繁に発生する。しかし、その認知プロセスは十分に明らかになっていない。これを明らかにするには、認知プロセスを詳細に記述するモデルが必要である。本研究では、行動の探り合いが発生するカードゲームで認知アーキテクチャACT-Rによるモデルと人間を対戦させる実験を行った。その結果、自己の行動を模倣するモデルを相手としたときに、参加者はモデルを人と感じる傾向にあった。
  • O4-3
    鳥居 拓馬 (北陸先端科学技術大学院大学)
    日髙 昇平 (北陸先端科学技術大学院大学)
    人間の幼児はよく似た動作の背後にある他者の意図や目的の違いを識別できる.先行研究では身体を力学系とみなすとき,動作のフラクタル次元が意図や目的の違いを識別するのに有用な特徴であることを示した.本発表では意図や目的の違いの識別に加えて,意図や目的の同定(同一性判断)にも有効かを数値シミュレーションで検討した.本研究の結果は,意図や目的レベルでの同一性認識への有効性を示唆する.
  • P-14
    苗村 伸夫 (株式会社日立製作所)
    長谷部 達也 (株式会社日立製作所)
    本研究では,遠隔地の多数の参加者による大規模オンラインアイデア創造を実現するための手法「アイデア進化」を提案する.アイデア進化では,ユーザがアイデアの提案と同時に他者のアイデアを評価し,進化計算手法がアイデアの評価に基づいて次のユーザがヒントとすべき良案を選択することで,アイデアの質を効率的に高められる.アイデア進化を30人規模でのオンラインアイデア創造に適用した結果,安定してアイデアの質が向上した.
  • P-20
    打谷 拓巳 (京都工芸繊維大学)
    西崎 友規子 (京都工芸繊維大学)
    AIスピーカーのコミュニケーション相手としての実用化を目指し,外見がインタラクションに与える影響を明らかにするため,AIスピーカーと表情のあるロボットを用いて,共同サイモン効果の生起を比較した. 結果として,意思を持って動いていると教示された場合に共同サイモン効果が有意に大きく生じ,それはAIスピーカーでは顕著な傾向が認められた.これより,AIスピーカーのような無機質な外見でもインタラクションパートナーとして有用な可能性が示唆された.
  • P-50
    宮田 真宏 (玉川大学)
    森下 雄介 (日本電気株式会社 バイオメトリクス研究所)
    山田 徹志 (玉川大学)
    高本 亮 (日本電気株式会社 バイオメトリクス研究所)
    今岡 仁 (日本電気株式会社)
    大森 隆司 (玉川大学)
    心の状態の一つである関心を推定することは,学習者の理解状態の評価指標となりうるため教員の重要な技能である.これまでに我々は人手アノテーションより子どもの関心推定を試み,人の位置・向きから子どもの関心が推定可能となる結果を得てきた.今回,遠隔から人の視線が計測できた為,視線と関心・位置・顔向きなどの関係を示すとともに,教室という広い空間を対象とした人の行動計測の現状について示し,教育実践フィールドにおける認知科学の可能性について議論する.
  • P-57
    高田 亮介 (静岡大学大学院総合科学技術研究科)
    竹内 勇剛 (静岡大学)
    人を含む生命は,個体それぞれが決められたルールに従って行動することで,マクロから見ると協調的に振る舞っていることがある.本研究では,コンピュータシミュレーションにおいてもルールに記述されない戦略がボトムアップに獲得されるのか,という点に注目する.題材として缶蹴りを強化学習させ,集団としての社会性が形成されることを確認した.この成果は,従来のようにトップダウンに関係を記述することなく,ボトムアップに社会性が創発することを示唆している.
  • P-64
    秋元 泰介 (九州工業大学大学院情報工学研究院)
    本発表では,ストーリーの創造性の計算原理を探求する研究の一環として,FauconnierとTurnerによるConceptual Blending理論に示唆を得た,事象融合の計算モデルを示す.このモデルは,二つの入力事象を構造的に組み合わせて,一つの融合事象を生成する.発表及び予稿では,その仕組みを詳しく説明する.また,本モデルと人による事象融合を比較する実験を通して,本モデルの創造性の程度や性質に関する分析的な検証も行う.
  • P-107
    西村 宏武 (京都工芸繊維大学)
    岡 夏樹 (京都工芸繊維大学)
    田中 一晶 (京都工芸繊維大学)
    我々は人の社会的行動のメカニズムを構成的に解明することを目指している。本研究では、マルチエージェント鬼ごっこ環境における鬼側の深層強化学習エージェントの追いかけ動作と、人の追いかけ動作を比較した。移動エントロピーを指標として両者の間の相違点を検討したところ、興味深い違いが見つかった。今後はこの差異の原因を明らかにし、エージェントを人に近づけていくため、エージェントの設計仕様や差異の評価指標を再検討する。
  • P-127
    岸江 秀斗 (静岡大学)
    森田 純哉 (静岡大学)
    Web上でのユーザの行動は多様化している.この多様化している行動は明確な目的を持たないブラウジングと明確な目的を持ったサーチングに分けることができる.本研究では,強化学習における探索と搾取がブラウジングとサーチングに対応すると考え,ACT-Rを用いてそれらを再現する記憶モデルを構築した.この記憶モデルをWeb環境に統合することにより,ユーザの行動に応じた支援を行うための枠組みを提案する.
  • P-129
    西川 純平 (静岡大学)
    森田 純哉 (静岡大学)
    人が音声を認識する際には,音韻の単位に関するいくつかの処理が必要になる.それらの処理の一部は音韻意識と呼ばれる能力によって制御される.本研究の目的は,認知アーキテクチャACT-Rの知識検索の仕組みに対応づけて,音韻意識をモデル化することである.とくに音韻意識形成過程に見られる誤りとその要因に着目する.音韻意識形成がかな文字の習得と関連することから,活性化拡散を用いた視覚的補助の効果を検討する.